
米中間の貿易摩擦再燃への懸念が高まる中、米国のドナルド・トランプ大統領は中国のレアアース輸出規制強化と米国の対抗措置で激化した貿易対立が最終的には円滑に解決されるという自信を示した。また、米通商代表部(USTR)のジェイミソン・グリアー代表は、両国が13日にワシントンDCで高官レベルの実務者間協議を行ったと明らかにした。
トランプ大統領は14日、ホワイトハウスで行われたアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領との会談を前に、米中関係について「我々は中国に警戒しなければならない」と述べ、「私は中国の習近平国家主席と良好な関係を築いているが、彼が時折苛立つこともある。中国は人を利用するのが得意だが、中国が我々を利用することはできないだろう」と語った。さらに、トランプ大統領は「(しかし)我々は中国と公平な関係を築いており、状況は改善されると思う。たとえ改善されなくとも、それで構わない」と付け加えた。
これに先立ち、米中両国は5月に相互関税の引き下げや中国のレアアース輸出再開などを条件とする貿易合意を締結し、「休戦」状態のもと後続交渉を続けてきた。しかし、中国が最近レアアース輸出規制強化の方針を発表したため、トランプ大統領は11月1日から中国に対し100%の追加関税を課すといった対抗措置を講じ、対立が激化している。
両国は14日付けで相手国船舶に入港料を課すなどして対立の度合いを高め、実現が有力視されていた韓国・慶州でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議における米中首脳会談の実現可能性に不確実性が生じた。

これに関連して、グリアー代表は同日、米CNBCテレビのインタビューにおいて、スコット・ベッセント米財務長官とともにこれまで中国との対話を通じて解決策を模索することに非常に成功してきたとして、「だから我々は(現在の米中間の対立を)解決できると考えている」と述べた。
グリアー代表は、トランプ大統領と習主席が31日に韓国・慶州で開催されるAPEC首脳会談を機に会談するための「確保された時間」があると紹介し、会談実現の可能性を示唆した。
コメント0