
ドナルド・トランプ米大統領が、米国を代表する時事週刊誌「TIME」の表紙に掲載された自身の顔写真に不満を表明した。
記事自体は、トランプ大統領がパレスチナ・ガザ地区の和平交渉を仲介したことを称賛する内容だったが、本人は「写真の角度が最悪だ」として批判している。
トランプ大統領は14日(現地時間)、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「一体何を考えてこんな写真を使ったのか?」と投稿し、公開の場でタイム誌を非難した。
同氏は「記事の内容は悪くないが、写真は過去最悪だ。髪の毛が消えており、頭の上に小さな王冠が浮かんでいるように見える」と指摘し、「本当に奇妙だ。私は下から撮られる写真が嫌いだ」とも述べ、表紙写真が批判されて当然だと主張した。
来月10日発売のタイム誌表紙には、日差しの下に立つトランプ大統領が写っており、ネクタイの上に首のしわが強調されて「鶏のトサカのようだ」と話題になっている。また、髪の毛が薄く見えることから「まるでハゲのようだ」との声も出ている。

この写真は今月5日にホワイトハウスで撮影されたもので、異例にもロシアがトランプ大統領を擁護する発言を行った。マリア・ザハロワ露外務省報道官はSNS上で「病んでいるか、悪意と憎しみに満ちた者だけがこのような写真を選ぶだろう」と述べ、タイム誌を批判した。
一方、民主党の次期大統領候補と目されるギャビン・ニューサム米カリフォルニア州知事は、トランプ大統領の首のしわをモザイク処理したタイム誌表紙をSNSに投稿し、皮肉交じりに揶揄した。
英紙「ガーディアン」オーストラリア版の写真編集者カーリー・アール氏は「写真自体に技術的な問題はない。タイム誌はトランプ大統領を英雄的に見せる構図を選んだ」と評価した上で、「ただし、下からのアングルを好む人物はいない。写真が伝えるメッセージは強いが、美的には魅力的とは言い難い」と述べた。
トランプ大統領はその後、タイム誌の表紙写真に対する不満を表明した投稿に続き、戦争仲介の成果をアピールする米国務省の写真を公開。写真では拳を握りしめ、力強い姿を見せている。
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