人間に代わって戦場を駆け回る「ロボット犬」が、防衛産業の新たな主役として注目を集めている。偵察や地雷探知、物資補給、戦闘支援など、危険地域で兵士を代替できる多目的自律型ロボットが登場し、防衛技術のパラダイムが「無人化・知能化」へと転換しつつある。
20日に開幕したソウル国際航空宇宙・防衛産業展示会(ADEX2025)では、KRMやライオンロボティクスなど、韓国の四足歩行ロボット専門企業が最新の防衛ロボット技術を公開した。
両社は四足歩行型ロボットをベースにした次世代防衛プラットフォームを披露し、ロボットが戦場の主力戦力として導入される時代の到来を予感させた。

KRMは今回の展示で、米ゴースト・ロボティクス社の「ビジョン60」プラットフォームを活用した地雷探知用無人ロボットと群制御システムを実演した。
このシステムは、人員が中心となる高リスク任務を無人化・高度化し、人的被害を最小化するとともに、作戦効率を最大化することを目指している。
ロボットは敵陣突入時に地雷埋設地点を判断する任務に適しており、1台で開拓班の兵士3人から5人分の役割を代替可能とされる。
地雷地帯の識別後には、完全な地雷除去作戦など後続任務にも連携可能で、作戦の拡張性が高い点も特徴だ。
またKRMは、ダサン重工業との共同開発による小銃装着の実演や、SMIとの協業による音響カメラを活用したドローン追跡技術も披露し、「ビジョン60」の実戦投入能力を示した。

一方、ライオンロボティクスは四足歩行ロボット「ライボ2」を公開した。
ライオンロボティクスはハードウェアからソフトウェアまで自社開発による完全内製化を実現した韓国企業である。
「ライボ2」はエネルギー効率や自律歩行性能、機動知能をさらに強化しており、険しい地形や傾斜地でも安定して歩行可能で、
単一バッテリーでマラソン完走相当の稼働実績を持つという。
今回の展示でライオンロボティクスは、「ライボ2」を活用し防衛および産業分野への本格進出を予告した。
ロボットの駆動系と歩行アルゴリズムを独自開発したことで、グローバルなロボット技術における技術自立の象徴として注目を集めた。
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