
バラク・オバマ前米大統領は1日(現地時間)、ドナルド・トランプ大統領が政治的報復のために司法を悪用し、日々「無法」と「狂気」を拡散していると痛烈に批判した。
ニューシスによると、政治専門メディア「ザ・ヒル」などの報道で、オバマ前大統領は同日、バージニア州ノーフォークとニュージャージー州ニューアークでそれぞれ行われた民主党の知事候補アビゲイル・スパンバーガー氏とマイキー・シェリル氏の応援集会に出席し、「トランプ政権のホワイトハウスは毎日のように新たな無法、無責任、卑劣さ、そして単なる狂気を生み出している」と非難した。
オバマ前大統領は、トランプ大統領の言動と二人の候補の姿勢を対比し、「国民は分断ではなく、課題解決と統合を導く指導者を持つべきだ」と強調した。
さらにトランプ大統領が司法省を利用して政敵を起訴していると指摘し、ホワイトハウスで進められている3億ドル(約460億円)規模の宴会場新築計画を批判した。
また、トランプ大統領が王冠をかぶったまま戦闘機からニューヨークの「No Kings」デモ隊に排泄物を落とすというAI映像について、「常軌を逸している」と皮肉を込めて語った。
オバマ前大統領は「これらすべては、国民の生活が一向に改善していないという現実から目をそらさせるためのものだ」と述べ、「トランプ大統領の奇行は、現実を覆い隠すための見せかけのショーだ」と非難した。
集会の聴衆がトランプ大統領に対してやじを飛ばすと、オバマ前大統領は2016年の選挙で使った自身のスローガンを引用し、「やじを飛ばすな。投票をしろ。彼らはやじには耳を貸さない。票だけが届く」と呼びかけた。トランプ大統領のAI映像については「やじを飛ばす価値もない」と切り捨てた。
オバマ前大統領は「いま政治は非常に暗い時代を迎えている。だからこそスパンバーガー氏やシェリル氏のような人物が必要だ。彼女たちは正しい理由で政治の道を選んだ」と述べ、一方で共和党候補のウィンサム・アール・シアーズ氏とジャック・チアタレリ氏については「そうではない」と指摘した。
スパンバーガー氏とシェリル氏は、今月4日の選挙を前に実施された最新の世論調査で優勢を維持している。
ただし、バージニア州では民主党の司法長官候補ジェイ・ジョーンズ氏が暴力的なメッセージを送ったとの疑惑を受け、有権者が分離投票に動く可能性があるとみられている。
またニュージャージー州では予想以上に接戦となっており、民主党の有力政治家が相次いでシェリル氏の支援に入っている。














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