
中国人民解放軍(PLA)の上陸部隊が「ロボットウルフ」と呼ばれる無人戦闘ロボットを投入した大規模訓練を行ったと、香港紙・明報が3日、中国中央テレビ(CCTV)の報道として伝えた。
CCTV国防軍事チャンネルは、南部戦区陸軍の黄草嶺英雄中隊が上陸機械化歩兵部隊として実施した訓練を報じた。
上陸作戦では、突撃車両が海岸に到達した後に歩兵を投入する従来の戦術を改め、ロボットウルフを大量に投入する場面が紹介された。
中国軍の上陸部隊訓練でロボットウルフが投入されたのは今回が初めてだ。中国軍は近年の上陸訓練で、三種の無人装備を運用している。
大型マルチロータードローンは光ファイバーで遠隔操作され、自動爆撃装置を搭載して橋頭堡の敵陣地を垂直爆撃した。防護が薄く、仮設の隠れ場しか持たない敵を上空から直接攻撃した。
高速自爆ドローンは爆発物を搭載し、個々の兵士や軽戦闘車両に突入して爆発する方式で攻撃した。軍事専門ブロガーの大宜湾(ダイワン)は、これら2種のドローンはいずれもロシア・ウクライナ戦場で実戦的に運用され、成果を上げたと評価した。
大宜湾はまた、人民解放軍が地上戦への適用を開始したと指摘し、無人装備が今後の上陸作戦で重要な役割を果たすと予測した。ロボットウルフは上陸部隊の進行経路にある障害物を突破する任務を担った。
ロボットウルフは障害物を除去し、自ら攻撃を行った。強襲ヘリで敵陣に深く降下した空中強襲歩兵に遮蔽物を提供する役割も果たした。
明報によると、ロボットウルフは昨年の第15回中国国際航空宇宙博覧会で展示され、映像では偵察、攻撃、輸送、爆破などの任務を遂行する様子が映されていた。
また、黄草嶺英雄中隊がドローンやロボットウルフなどの新型装備を投入したものの、橋頭堡の構築は順調に進まなかったと伝えた。ロボットウルフは作業中に敵の射撃で破壊され、最終的に爆破要員が投入されて障害物の除去を完了し、攻撃路を確保した。
大宜湾は、ロボットウルフが容易に破壊されたのは投入数の不足によるものだと指摘した。ただし、防御力にも課題が残ると認めた。
さらに「時速30キロ~40キロで走行する数百体のロボットウルフが突撃すれば、戦況は一変するだろう」と述べた。














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