トランプ氏の紙片に満面の笑み
中国SNSでは即座に削除

習近平中国国家主席が韓国で行われた首脳外交の場で、普段の無表情を崩して大きく笑う姿が話題となっている。
米ホワイトハウスは先月30日、釜山で開かれた米中首脳会談の様子を撮影した42枚の写真を公開した。このうち、習主席の表情の変化が注目を集めた。
会談冒頭、イヤホンをつけ無表情で着席していた習氏は、ドナルド・トランプ米大統領が小さな紙片を示した際、目を細めて大きく笑った。
トランプ氏が示した紙片の内容は明らかになっていないが、会談の成功を願うユーモアのメッセージが書かれていた可能性があるとみられる。

ホワイトハウスは1日、公式サイトに無表情な習氏を撮影した写真2枚と、紙片を見て笑う習氏の写真5枚を掲載した。
習氏の左右に座した王毅(ワン・イー)外相や蔡奇(ツァイ・チー)政治局常務委員らも笑みを見せていた。
しかし、こうした習氏の異例の笑顔は、中国版TikTok「抖音(ドウイン)」や「小紅書(シャオホンシュー)」などSNSでは閲覧できなくなっている。
中国産AI「DeepSeek」に「なぜ習主席は国際舞台で無表情なのか」と質問したところ、「関連結果は存在しない」と回答し、事実上、言及を避けたとされる。
習氏は韓国訪問中の国賓晩餐会でも異例の応酬を見せた。

今月1日、慶州(キョンジュ)で行われた晩餐会前の贈呈式で、李在明(イ・ジェミョン)大統領は習氏から贈られた中国・シャオミ製スマートフォンについて「通信セキュリティは大丈夫か」と問いかけた。これに対し習氏は「バックドア(不正アクセスの経路)があるか確認してみるとよい」と応じ、含みを持たせた冗談で返した。
トランプ政権発足後、米国は中国企業によるスマートフォンや家電、太陽光インバーター、電池、アプリ「TikTok」などに個人情報を抜き取る仕組みがあると主張し、中国と対立してきた。
これに対し中国は今年8月、米半導体大手エヌビディア製チップに「バックドアが存在する」と公式に異議を申し立てた。
エヌビディア側は否定しているが、米政府は高性能AIチップの不正輸出を防ぐため、チップ自体に位置追跡機能を内蔵する案を検討しているとされる。















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