高市総理、月給100万円カットの次は「午前3時出勤」 働き方に賛否

「ワークライフバランスを捨てて働く」と宣言した高市早苗総理が、今度は「午前3時出勤」で議論を呼んでいる。
答弁書の完成が遅れたため夜明け前に公邸へ移動したと説明しているが、世論の評価は「責任感あるリーダー」と「組織を酷使する上司」に分かれている。
読売新聞などによると、高市総理は衆議院予算委員会を控えた7日午前3時1分に赤坂の宿舎を出発し、3時4分に総理公邸へ到着後、秘書官らとおよそ3時間にわたり答弁準備を行ったという。
各メディアは「予算委初日の早朝出勤は慣例だが、『午前3時出勤』は前例がない」と報じた。
野党からは「総理が3時に出勤すれば職員は午前1時半から待機することになる。体力的に持たない」と批判の声が上がった。
批判が広がると、高市総理は「6日夜に答弁書が完成せず、宿舎には古いファクスしかなかったため、やむを得ず公邸に移動した」と釈明し、「秘書官や警護官、運転手に迷惑をかけた」とも述べた。
翌日には自身のX(旧ツイッター)に「今週末は外出を控え、精神と体力を充電して来週の『国会ウィーク』に臨む」と投稿し、「自分で髪を切って失敗し、夫に笑われた」とも書き込み、「週末は宿舎でたまった家事と予算委の準備に専念する」とつづった。
読売新聞は「過労批判を意識した発信とみられる」と分析している。
高市総理は先月、自民党総裁に選出された直後にも「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨て、働いて、働いて、働いて、働く」、「馬車馬のように働いていただきたい」と発言して注目を集めた。
彼女が率いる内閣では、2014年に過労死防止のため導入された労働時間の上限規制を緩和する案も検討されている。
日本では2010年代初頭、若者の過労死が相次いだことを受け、超党派で法制化が進められた経緯がある。
ネット上では「責任感のある指導者だ」という肯定的な意見の一方で、「過労死時代への逆行だ」と批判する声も上がっている。
毎日新聞は「国への献身を評価する声もあるが、トップとしての配慮に欠けるとの指摘もある」と伝え、健康を気遣う意見も出ていると報じた。
一方、高市総理は「内閣として自主的に給与を削減する」との方針も示した。
国会議員の基本月給は129万4,000円で、総理には115万2,000円、閣僚には48万9,000円がそれぞれ上乗せされる。
日本経済新聞は、高市総理が閣僚分の追加給与を削減する意向を示しており、総理の月給は約115万円減額される見通しだと伝えた。
















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