ドバイ・エアショーを前に宣伝映像を公開…内部にKH-58ミサイル2発搭載を確認

ロシアが来週開幕するドバイ・エアショーを前に、第五世代ステルス戦闘機スホーイ(Su-57)の内部兵器倉を初めて公開し、国際的な宣伝攻勢をかけている。
軍事専門メディア「アーミー・レコグニション」は9日(現地時間)、ロシア国営防衛産業グループ「ロステック」傘下の航空機メーカー、ユナイテッド・エアクラフト・コーポレーション(UAC)が公開した映像を引用し、「機体前方の内部兵器倉にKH-58対レーダーミサイル2発が搭載されているのを初めて確認した」と報じた。


映像に登場するSu-57試験機(T-50-9)は、急上昇・急旋回・急降下といった高度な機動を披露しながら、内部兵装を露出した状態で飛行している。
統一航空機製造会社は自社チャンネルを通じて「創造的な設計と操縦士の技術、力と美しさ、そして優れた能力がまもなく明らかになる」とコメントした。
内部兵器倉にKH-58を搭載 「防空網制圧能力を誇示」

アーミー・レコグニションは「今回の映像は、Su-57が敵の防空網制圧任務を遂行できることを示すもの」と評価した。
KH-58は敵のレーダー波を追跡して破壊する対レーダーミサイルで、折りたたみ式の翼構造を備えており、ステルス機の内部倉にも搭載できる。
別の軍事専門誌『ディフェンス・ミラー』は、「Su-57はKH-58のほか、R-77M、R-37M、Kh-69といった中距離ミサイルも内部搭載可能」と指摘し、「飛行中に内部兵器を安全に分離・発射できるほど技術が進化したことを示す映像だ」と分析した。
映像には短距離空対空ミサイルR-74M2を外部搭載した機体も映っており、同誌は「ステルス性能を一部犠牲にしてでも多様な兵装を搭載できることを強調したかったのだろう」と付け加えた。
エアショーを狙った輸出アピール

ディフェンス・ブログは、「ロシアが映像を公開したのは、ドバイ・エアショー開幕を目前に控えた輸出促進戦略の一環」と分析している。
統一航空機製造会社がSu-57の隠密兵装能力を強調することで、経済制裁で低迷する戦闘機輸出市場への関心を呼び戻そうとしているという。
ディフェンス・ミラーも、「イランやアルジェリア、エチオピアなどとの輸出交渉が進行中であり、映像公開のタイミングは意図的だ」と報じた。
同誌は「ロシアはSu-57を『ステルス攻撃機兼防空網制圧プラットフォーム』として印象づけ、中東や北アフリカの潜在的な購入国を狙っている」と指摘した。
F-22対抗機として開発 課題はエンジンと量産速度

Su-57は、アメリカのF-22ラプターに対抗して開発された第五世代ステルス戦闘機で、NATOコード名は「フェロン(Felon)」である。

内部兵器倉を活用し、空対空・空対地ミサイルを搭載できるのが特徴である。
ロシアはこれまでも中国国際航空宇宙博覧会やインドの「エアロ・インディア」などでSu-57を展示し、輸出型モデルの販促を続けてきた。
アーミー・レコグニションは「今回の映像は単なるデモ飛行ではなく、Su-57が『ステルス性と防空網制圧能力を兼ね備えた戦闘機』であることを印象づけるメッセージ」と分析した。

ただし、西側の軍事専門家は依然としてSu-57の量産速度やエンジン信頼性に疑問を示している。
ディフェンス・ブログは「ロシアは新型エンジンや兵装システムを段階的に導入していると説明するが、実際の配備規模は依然として限定的で、今回の映像は技術誇示を目的とした宣伝色が強い」と指摘している。















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