
ロシア軍は、米国とウクライナの停戦交渉が進行していた6日(現地時間)にも、ウクライナに対して大規模な空爆を実施した。変電所や発電施設などのエネルギー関連施設が標的となり、ザポリージャ原子力発電所に電力を供給する送電線の一つが切断された。
「キウ・インディペンデント」は、ウクライナ空軍が同日未明、ロシア軍がシャヘド自爆ドローン653機、巡航ミサイル36発、弾道ミサイル17発を発射したと発表した。29の地域で計60回の空爆が確認されたという。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「テレグラム」で「今回の空爆の主な標的も再びエネルギー施設だった」としたうえで、「ロシアは聖ニコラウスの日に平和な都市へミサイルを撃ち込み、数百万人のウクライナ市民を苦しめようとしている」と強く非難した。
ポルタヴァ、ルーツィク、オデーサ、ザポリージャ、ビーラ・ツェールクヴァなど各地で爆発が報告されている。
ウクライナのエネルギー当局は、キーウ、チェルニーヒウ、リヴィウ、オデーサ、ザポリージャ、ドニプロ、ムィコラーイウ、ハルキウなどで発電・送配電施設が損傷したと明らかにした。
また、チェルニーヒウではロシア軍のドローンが住宅地と主要インフラを同時に攻撃し、被害が発生したという。
さらに、ザポリージャ原子力発電所に電力を供給する2本の送電線のうち、1本が切断された。
国際原子力機関(IAEA)は、「ザポリージャ原発が約30分間、外部からの電力供給を完全に失った」としたうえで、「ロシアの全面侵攻以降、今回で11回目だ」と明らかにした。330キロボルトの送電線は復旧したものの、750キロボルトの送電線は依然として復旧していない。
最大手の民間エネルギー企業DTEKが運営する火力発電所も攻撃を受けた。同社は安全上の理由から具体的な場所は公表していないが、「発電設備に深刻な被害が出た」と発表した。
現地時間の午前の時点で、オデーサ、チェルニーヒウ、キーウ、ハルキウ、ドニプロ、ムィコラーイウなどでは停電が続いている。エネルギー省は、全国各地で計画的な輪番停電を実施していると説明した。
人的被害も発生している。イゴール・クリメンコ内相は、キーウでの3人を含め、全国で少なくとも8人が負傷したと明らかにした。
一方、米国とウクライナはこの日、米フロリダ州マイアミで3日連続となる停戦交渉を続けている。













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