核心人材の相次ぐ退社···創立50周年を迎えるApple「リーダーシップの大量流出」

来年、創立50周年を迎えるAppleで、長年核心的な役割を担ってきた幹部たちの相次ぐ退社により大規模な組織再編が行われている。直ちに主力事業に打撃を与えるわけではないが、競合他社が入り込む余地が拡大する可能性があると指摘されている。
8日の「ブルームバーグ通信」によると、Appleのハードウェア技術部門を率いてきたジョニー・スルージ上級副社長は最近、退社を検討している意向を最高経営責任者であるティム・クック氏に伝えた。スルージ副社長は2008年にAppleに入社し、自社チップ開発を主導した中心人物だ。クックCEOは彼を引き留めるため、相当な金銭的報酬と今後のより大きな役割を提示したという。
先週だけで4人の主要幹部が会社を去ったか、または退社を控えているとの情報が明らかになった。人工知能(AI)戦略を統括していたジョン・ジャナンドレア氏、ユーザーインターフェース(UI)デザイン責任者アラン・ダイ氏、法務責任者ケイト・アダムス氏、対外政策統括リサ・ジャクソン氏だ。
ダイ氏はAIグラスなど次世代デバイスの開発が進行中のMetaに移籍。ジャナンドレア氏の場合は、AI成果の不振によるリーダーシップ交代と解釈されている。先月には一時、クックCEOの後継者として名前が挙がっていたジェフ・ウィリアムズ最高執行責任者(COO)も引退した。
Appleの開発者やエンジニアたちもMeta、OpenAIなどの競合他社に移動している。AppleはAI市場で「後発組」と評価されている。より個人化されたAIベースの音声アシスタント「Siri」の発売は、来年に延期された状態だ。
もちろん、引退時期が近づいているベテラン幹部たちの退職は自然な流れと見ることもできる。問題は、相当数の離脱が競合他社への「頭脳流出」に該当することだ。
現在の状況について、「クックCEOが2011年にAppleのトップに就任して以来、最も激動の時期の一つ」との評価が出ている。65歳のクックCEOの退任説も絶えず浮上している。社内では50歳のハードウェアエンジニアリング部門上級副社長であるジョン・ターナス氏が有力な次期CEO候補と目されているという。
ただし、ブルームバーグは「クックCEO本人がすぐに辞任する可能性は低い」とし「同社は核心人材を再編成し、AI時代にどう成長するかの解決策を見出さなければならない」と指摘した。
Appleは来年の創立50周年を迎え、折りたたみ式iPhone、スマートグラスなどの新製品を多数発表する見込みだ。AI革新を示せなかったとの評価がある中でも、昨年9月に発売されたiPhone 17シリーズは飛ぶように売れている。Appleユーザーの高い忠誠心と強力なAppleエコシステムのため、離脱の可能性は大きくないというのが市場の見方だ。
ウォール・ストリート・ジャーナルは「消費者の日常が依然としてiPhoneに基づいているため、当面の脅威はない」としつつも、「一貫したAI戦略の欠如により、Appleは競合他社に隙を与えている」と述べた。













コメント0