
戦争の影響で延期されているウクライナ大統領選挙が実施された場合、バレリー・ザルジニー前ウクライナ軍総司令官が現職のウォロディミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領を大きく上回る支持を得るとの予測が示された。
24日(現地時間)、キーウ・インディペンデントによると、ウクライナの世論調査機関SOCISが有権者2,000人を対象に実施した世論調査結果で、1回目の投票ではゼレンスキー大統領が22%、ザルジニー前総司令官が21%を獲得し、両者が決選投票に進む見通しだという。
一方「まだ決めていない」と回答した人は24.1%に上り、10月調査時の21.1%から増加している。
両者が争う決選投票では、ザルジニー前総司令官が64%、ゼレンスキー大統領が36%を得ると予測されており、ザルジニー氏が大差で勝利するとの見方が示された。
今回の調査はウクライナ議会が戦時戒厳令下でも大統領選挙を実施できるかどうかを検討するため、最近タスクフォース(TF)を設置する方針を決めた中で発表された。
ゼレンスキー大統領は戦争を巡って意見の対立があったザルジニー総司令官を昨年2月に解任し、後任としてオレクサンドル・シルスキー将軍を任命した。その後、ザルジニー氏は同月、英国駐在大使に転じている。
ザルジニー氏は当時、軍内部や国民から高い信頼を集める人気将軍として「国家的英雄」とも称され、支持率ではゼレンスキー大統領を上回っていた。
ゼレンスキー大統領とザルジニー氏の対立はの対立は、軍事戦略よりも政治的側面で顕著だったとの分析もある。海外メディアは、ザルジニー氏が次期大統領選でゼレンスキー大統領の最有力な競争相手になるとみている。

ザルジニー前総司令官が立候補しなかった場合、ゼレンスキー大統領はウクライナ軍情報総局(HUR)長官のキリーロ・ブダノフ氏と決選投票で対決する可能性が高いと予測された。この場合でもゼレンスキー大統領は44%対56%で敗れると見込まれている。
ウクライナは戒厳令発令時に大統領選を含むすべての選挙を停止すると憲法で定めており、昨年3月に予定されていた大統領選は実施されていない。
ゼレンスキー大統領は12月、戦争が続く中でも選挙を行う準備はあるとしつつ、ウクライナの同盟国による安全保障の確保と、ロシアが停戦に同意することが前提条件になるとの認識を示している。














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