米国の対ベネズエラ攻撃開始直前に全額投入し、約6,500万円を獲得
専門家「公務員ならインサイダー取引として訴追され得る」

ベネズエラで米国の奇襲攻撃が始まる直前の1月2日夜(現地時間)、米国の予測市場サイト「ポリマーケット(Polymarket)」で、ある利用者が「1月中にマドゥロ大統領が失脚する」との賭けに2万ドル(約310万円)超を一気に投じていたことが分かった。
この利用者は2025年12月27日から「マドゥロ大統領の失脚」に少額ずつ賭けていたが、総ベット額は約3万4,000ドル(約530万円)に達した。うち半分以上を、攻撃開始直前の絶妙なタイミングで上乗せしていたという。
翌日、ニコラス・マドゥロ・ベネズエラ大統領の拘束が伝えられると、この利用者は投じた額の10倍超に当たる約41万ドル(約6,410万円)を利益として得た。
米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」(WSJ)は1月5日(現地時間)、この取引が注目を集める中、何者かが米国の極秘軍事作戦に関する情報を利用し、短期間で利益を得た可能性があるとして、情報漏えいを疑う声が出ていると報じた。
この利用者が賭け金を増やすまで、市場ではマドゥロ大統領の失脚確率は高く見積もられていなかったとされる。当時、ポリマーケットで「1月31日までにマドゥロ大統領が失脚する」との契約は1口8セント程度で取引されており、WSJは「参加者が確率を8%前後と見ていたことを示す」と説明した。
問題の利用者が最後に2万ドルを集中的に投じたのは、2日午後8時38分から9時58分にかけてだった。ドナルド・トランプ大統領は同日午後10時46分に米軍へ攻撃命令を出したとされ、直前に賭け金が膨らんでいた点が疑念を強めている。
トランプ政権は奇襲効果を狙い、攻撃計画をごく少数の最高位レベルの参謀の間でのみ共有したと伝えられている。一方で、準備と実行の段階では大規模な兵力が動員され、作戦当日は空母や地上基地を含む計20か所から米軍機150機が出撃したとされる。

予測市場の分析ツールを提供する新興企業「ポリサイツ(Polysights)」の創業者、トレ・アップショー氏は、「関連ニュースが多くない局面で、その価格水準に投入するには額が大きすぎる」として、内部者取引の可能性が高いとの見方を示した。
また、法律事務所フェンウィック・アンド・ウェストのパートナーであるノア・ソロウィエチク氏は、仮に利益を得た人物が政府情報を悪用した米国公務員であれば、デリバティブ取引に関する内部者取引規制に基づき訴追され得ると指摘した。
この取引が報じられた後、リッチー・トーレス米下院議員(民主党)は、未公開情報にアクセスし得る連邦政府の選挙職・政治任命職・一般職員が、予測市場で賭けを行うことを明示的に禁じる法案を今週提出する考えを示した。
















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