
デンマーク領グリーンランドをめぐる米国と欧州の対立が、いわゆる「関税戦争」を超え、軍事的な示威行動にまで広がる様相を見せている。米国はグリーンランドの自国拠点に軍用機を派遣し、デンマークは陸軍参謀総長が率いる部隊を送った。ドナルド・トランプ米大統領は2月1日から、デンマークなどグリーンランド併合に反対する欧州8か国に対し、100%関税を課す方針を改めて示した。
19日(現地時間)に報じられたところによると、米国とカナダが共同で運用する宇宙防衛機関の北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、所属する軍用機がグリーンランドのピツフィク米空軍宇宙基地に到着するとする声明を出した。NORADは米軍とカナダ軍の将官が共同で指揮し、米本土とカナダ、アラスカを管轄しながら、空中・宇宙の脅威を探知して対応する組織である。
欧州側がグリーンランドでの現地兵力を増強し、米国との摩擦が続く中での動きとなった。NORADは派遣する軍用機の国籍や規模を明らかにせず、米国・カナダ・デンマークの継続的な防衛協力に基づく、長期計画の活動を支援するものだと説明した。
デンマーク側も、グリーンランドの首都ヌークから北へ約300kmのカンゲルルススアークに追加部隊を派遣する方針だと、国営放送TV2が報じた。派遣の正確な規模は公表されていないが、「相当な」規模になると伝えられている。
デンマークは16日にも、ヌークとカンゲルルススアークに約100人を派遣していた。英国、フランス、ノルウェーも将校や小規模部隊を送ったとされる。トロエルス・ルン・ポールセン国防相は、ベルギー・ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部を訪れ、グリーンランドで「監視作戦」を始めるよう提案した。
トランプ大統領は同日、NBCのインタビューで、グリーンランド併合のために武力を使うのかと問われ、「ノーコメント」と述べ、可能性を否定しなかった。一方、欧州諸国への関税措置については「100%実行する」と言い切った。さらに、ノルウェー政府がノーベル平和賞を左右しているとも主張した。報道によれば、トランプ大統領はヨナス・ガール・ストーレ・ノルウェー首相に宛てた書簡で、8件以上の戦争を止めたにも関わらずノーベル平和賞が授与されない以上、自身が純粋に「平和」だけを考える義務は感じない趣旨の認識を示したという。
こうした中、スイス・ダボスでは同日、世界経済フォーラム(WEF、ダボス会議)が開幕し、トランプ大統領と欧州主要国の首脳が参加する見通しで注目が集まっている。トランプ大統領は21日にダボス入りし、特別演説を行う予定とされる。すでに現地入りしたスコット・ベッセント米財務長官は記者団に対し、トランプ政権の関税措置に対するEUの報復議論は賢明ではないとして牽制した。













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