
ドナルド・トランプ米政権が、キューバの政権交代を迫る狙いで、同国の原油輸入を事実上止める「海上封鎖」案を検討していると、米政治メディアのポリティコが23日に報じた。3日にニコラス・マドゥロ・ベネズエラ大統領を排除したことで勢いを得たトランプ大統領が、中南米の反米・左派政権に対し圧力を連鎖的に強めている、との見立ても示している。
ポリティコによると、マルコ・ルビオ米国務長官を含む、キューバの共産政権に強硬な政権幹部らが海上封鎖案を協議している。関係者らは、1994年に対キューバの禁輸措置を法制化した「リベルタッド法(通称ヘルムズ・バートン法)」によって正当化でき、法的な争点は生じにくいとの見方を示しているという。
キューバでは1959年の革命以降、反米色の強い政権が続いてきた。トランプ政権の関係者は、米側にとってキューバ共産政権の転覆は、今年中に実行すべき課題と位置付けられているとポリティコに語ったという。
国際エネルギー機関(IEA)によれば、キューバは原油消費の約60%を輸入に依存している。とりわけ、世界最大級の埋蔵量を誇るとされる隣国ベネズエラの原油への依存度が高かった。ただ、マドゥロ大統領の排除後は、比較的割高なメキシコ産原油の輸入を増やしており、国家全体のコスト負担が膨らむ一方、慢性的な停電も一段と深刻化しているという。
ホワイトハウスの関係者はポリティコに対し、「エネルギーはキューバ政権を崩す強力な武器だ」と述べた。火力発電所の停止や電力不足の深刻化が進めば、国家機能が全面的にまひしかねないという趣旨だ。
一方で、原油輸入の全面遮断は人道危機を招き、結果として米側の負担が増えるとして慎重論も出ている。トランプ大統領自身も、現時点では最終判断を下していないとされる。
トランプ大統領は最近、キューバ政権の崩壊が近いとの見方を繰り返し示している。8日のFOXニュースのインタビューでは「キューバはベネズエラ産原油なしでは生き残れない」と述べ、11日には「キューバにベネズエラ産原油と資金が流れ込むことは、もうない」と語った。
こうした露骨な圧力を受け、キューバへの主要な供給国となっているメキシコでも、供給停止を検討する動きが出ている。メキシコ政府高官筋は23日、ロイター通信に対し、供給を続ければトランプ大統領を刺激しかねないとの不安が高まっていると述べた。
またトランプ大統領は、24日に公開された米紙ニューヨーク・ポストのインタビューで、マドゥロ大統領を排除する過程で米軍特殊部隊が「ディスコンボビュレーター(Discombobulator)」と呼ばれる秘密の新装置を用いたと説明し、「(ベネズエラ側の監視)装備が作動しないようにした」と主張した。名称は「混乱・当惑を引き起こす装置」といった意味合いで、電子戦の装備を指すものとみられている。
















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