
世界の株式市場は、目立った調整がないまま上昇基調を続けており、反落局面が近づいているのではないかとの警戒が相次いでいる。
市場のベテラン戦略家らは、過度に積み上がったバリュエーション(株価評価)と、地政学リスクの増大がぶつかれば、大幅な調整は避けられないとの見方で一致する。
CNBCは25日(現地時間)、世界の市場関係者の見解として、株式市場の調整リスクが高まっていると報じた。
ゴールドマン・サックスのアジア太平洋株式ストラテジスト、ティモシー・モー氏は、市場が意味のある下落を伴わないまま9か月以上が経過し、歴史的な「時計の針」が進んでいると指摘した。過去15~35年を振り返ると、市場は一般的に8~9か月ごとに10%以上の調整を経験してきたものの、直近9か月はそれが起きていないという。モー氏は、地政学リスクへの懸念が触媒になり得るとして、投資家は下落の可能性を織り込んでおく必要があると強調した。
世界株は昨年に強さを見せた後も、今年に入って上昇基調を維持している。先進国・新興国の大中型株約2,500銘柄を含むMSCI世界株指数は年初来で2%超上昇し、昨年は20.6%上げた。さらに今月15日には過去最高値を更新している。
シュワブ・センターのマクロ調査・戦略責任者であるケビン・ゴードン氏は、バリュエーションが膨らみ、投資家心理が過熱している局面では、下落がより深くなりやすいと述べた。そのうえで、市場を崩すのは楽観論だけでは足りず、否定的な触媒が必要になるとも付け加えている。
想定される引き金としては、地政学的緊張の高まり、政策変更、企業業績への失望などが挙げられた。
投資家はこれまで、グリーンランドを巡る対立などの地政学リスクを概ね軽視してきたとされる。トランプ大統領が関税を巡る強硬姿勢から後退すると市場が持ち直し、トランプ大統領は結局引き下がるという意味合いの「TACO(Trump Always Chickens Out)」にちなみ、「タコトレード」といった言葉まで広がった。
ただ、BCAリサーチの副社長であるミロスラブ・アラドスキー氏は、市場に「規律」が効きにくい状況では、トランプ大統領が不安定になり得る政策を追求する余地が広がると警告した。次の危機が訪れた場合、過去よりも規模が大きくなる恐れがあるという見立てだ。
テクニカル面でも景気循環の後期を示す兆候が出ている。フリーダム・キャピタル・マーケッツのチーフ市場ストラテジスト、ジェイ・ウッズ氏は、好業績が続いても株価の持続的な上昇につながりきらず、相場の主導役がメガキャップ(超大型)株へと絞り込まれていると分析した。さらに、ナスダック100は昨年10月以降、最高値を更新できておらず、主要指数の中で最初に調整局面入りする可能性があると見通している。
ゴードン氏は、人工知能(AI)ブームの持続性も主要なリスクに挙げた。ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の資本支出が急増する一方で、それが今後も利益成長に結び付くのか、市場が次第に懐疑的になっているという。加えて、相場の主導役はすでに小型株や景気敏感セクターへ回り始めているとも述べている。
















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