
イランが戦闘用ドローン1,000機を戦闘部隊に配備し、軍事力の増強に踏み切った。トランプ米大統領が、イランの指導部や軍上層部を視野に入れた軍事的選択肢を検討しているとの報道も相次ぎ、両国の緊張は一段と高まっている。
イランの半官営メフル通信は29日(現地時間)、イラン陸軍が新型の無人航空機(UAV)1,000機を戦力に追加したと伝えた。新型機は、昨年6月にイスラエルと米国を相手にしたとされる「12日間の戦争」で得た実戦経験に加え、最近の安全保障上の脅威を反映し、国防省と軍の専門家が共同で開発したという。
イラン軍のアミール・ハタミ総司令官は同日、戦略的優位の維持が中核課題だと強調し、いかなる侵略にも迅速かつ決定的に対応できるよう即応態勢を高めていると述べた。
配備されたドローンは、2,000km以上の航続距離と高いステルス性能を備え、レーダー網の突破が可能とされる。海上・地上の移動目標を精密に攻撃する能力も持つと報じられている。
イラン革命防衛隊(IRGC)と陸軍は今月初めから、ナタンズやフォルドゥなど主要核施設を想定し、ミサイルやドローン攻撃に備えた模擬防衛訓練を続けている。全面衝突の可能性もにらみ、備えを急いでいる形だ。
◆米、標的攻撃など強硬オプションを検討
一方、ロイター通信は、イランの示威行動に対抗し、トランプ大統領がイラン政権への圧力を強める高強度の軍事オプションを検討していると報じた。デモ弾圧に関与したとされる軍司令官や最高指導部を狙う「標的攻撃」も選択肢に含まれるという。
さらに、トランプ政権の側近が、中東の同盟国を脅かすイランの弾道ミサイル戦力や、核濃縮施設を先制攻撃する空爆シナリオも議論しているとも伝えられた。
ただ、西側外交筋や中東専門家の間では、空爆だけで体制を揺さぶるのは難しいとの見方も出ている。イスラエルの高官はロイターに対し、空からの攻撃だけでイスラム共和国体制を崩壊させることはできないと指摘し、政権交代を目指すなら地上軍の投入が避けられないとの認識を示した。
その上で同高官は、仮に最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師が排除されたとしても、代わる新たな指導者が現れる可能性に言及した。
別の西側筋は、トランプ大統領の狙いが「体制崩壊」そのものではなく、指導部の交代を促す点にあるようだと分析する。米国の関与で政権は交代した一方、国家体制は維持されたベネズエラに似た展開を想定している、という説明も出ている。
















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