
フランス下院が、夫婦間に関係の義務があるとする考え方を法的に否定するための立法を検討していることが明らかになった。
27日(現地時間)ル・モンドによると、左派のヨーロッパ・エコロジー=緑の党や共産党をはじめ、中道・右派の議員ら計136人が、先月初め下院に民法改正案を提出したという。
フランス民法第215条は、配偶者が「互いに共同生活を営む義務を負う」と定めている。
この条文には「関係の義務」という概念は明記されていないものの、これまでフランスではこの条項を根拠に、夫婦は定期的に関係を持つべきだと考えられてきた。
法案を代表して提出した緑の党のマリー・シャルロット・カレン議員は「今なお多くの人が『共同生活』を『同じベッドで寝ること』と誤って理解している」と指摘した。
これを受け、法案提出者らは、同条文に「共同生活とは、配偶者に対して関係を持つ義務を一切生じさせるものではない」と明記することを提案している。
夫婦間の関係の義務の有無を明確にすることは、今後の家事訴訟にも影響を与える見通しだ。
これまで一部のフランスの裁判官は、配偶者の一方が行為を拒否した場合、これを結婚上の義務不履行とみなし、離婚訴訟において有責事由と判断してきた。
しかし昨年1月、欧州人権裁判所(ECHR)は、こうしたフランスの司法判断は人権侵害に当たるとの判決を下した。
当時ECHRは、夫との行為を拒否した女性に離婚の責任を負わせた判断について、女性のプライバシーと身体的自己決定権を侵害するものだと批判した。
特に「結婚に同意したという事実が、将来のすべての性的な行為に対する同意を自動的に意味するわけではない」とし「結婚関係においても、性的な行為は個人の自由であり、同意が必要だ」と強調した。
下院議員らは、こうしたECHRの判断を踏まえ、民法215条に続き、離婚に関する規定にも「性的な行為の不在や拒否は、離婚の有責事由とならない」と明記する方針だという。
カレン議員らは、この民法改正案が実務的な意味合いにとどまらず、教育的な意義も持つと評価している。
昨年、刑法上の「強姦」の定義に「同意の欠如」という概念が導入されたのに続き、夫婦においても「同意」の必要性を明確にすることで、家庭内における性的な暴力の問題を社会的な議論の対象にする狙いがある。
世論調査機関IFOPが昨年9月に発表した調査結果(フランス成人3105名対象)によると、女性回答者の57%が配偶者との望まない性的な行為を経験したと答え、24%は強制的に性的な行為を行ったと答えたという。
同様の質問に対する男性回答者の割合は、それぞれ39%と14%だった。
















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