米次期FRB議長人事を背景に金融戦略を強調

米国で次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の指名を控え、世界の金融市場が不安定さを増す中、中国共産党の理論誌が習近平中国国家主席による「人民元の基軸通貨化」に言及した過去の発言を改めて取り上げた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は1日(現地時間)、習主席が先月31日、党理論誌「求是」を通じて公開した論評の中で「中国は国際貿易、投資、外国為替市場で広く使用される基軸通貨としての地位を確立すべきだ」と述べたと報じた。習主席はさらに「強力な中央銀行、世界的に競争力のある金融機関、そして世界の資本を呼び込み影響力を行使できる国際金融センターを備えた金融強国を築こう」と強調した。
これらの発言は2024年1月の幹部会議で初めて示されたものの、これまで公にされておらず今回初めて明らかになった。FTは「習主席による『強い人民元』への意思をこれまでで最も明確に示した発言だ」と分析している。
人民元の基軸通貨化に言及した習主席の発言が公表されたのは、米ドルが弱含み、FRB議長交代を控えるという微妙な時期と重なる。ドナルド・トランプ米大統領を巡る不確実性を背景に、各国中央銀行がドル建て資産の比率を見直す動きが出るなど、ドルの地位低下が意識される中で、過去の発言をあえて公開し、中国の通貨戦略を前面に押し出した形と受け止められている。
習主席は約2年前の発言で「金融は国家経済の生命線であり、国家競争力の中核だ」とし「中国は銀行の規模や外貨準備高で世界首位だが、必ずしも強いとは言えない」と人民元の現状を分析していた。中国はこの戦略提示を受け、昨年10月の第20期中央委員会第4回全体会議で関連計画を策定した。最近確定した第15次5カ年計画では「金融強国」という概念が初めて政策提言に盛り込まれた。
中国は2008年の世界金融危機以降、人民元の国際化を進めてきた。2022年のウクライナ戦争以降、人民元は世界第2位の貿易決済通貨に浮上したものの、各国の外貨準備に占める比率は依然として低水準にとどまっている。
















コメント0