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「世界、中国を見限る」極端な節約消費で加速する“チャイナ・エクソダス”

望月博樹 アクセス  

当局の強気な見通しとは裏腹に、中国の内需低迷は目立った改善の兆しを見せていない。こうした状況を受け、世界企業の中国離れが加速する気配を強めている。主要な消費層であるMZ世代(ミレニアル世代とZ世代)の節約志向が新たな常態になっている現状を踏まえると、この流れは当面続く可能性が高い。

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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現場の空気は厳しい。長らく成長余地が大きいと見なされてきた自動車市場でさえ、一定の存在感を示してきた各社が苦戦を強いられている。報道を総合すると、中国市場にとどまる判断そのものが難しくなりつつある。

代表例として挙げられるのが、世界的自動車メーカーのフォルクスワーゲンだ。江蘇省南京と新疆ウイグル自治区ウルムチにある工場について、閉鎖を最終決定したとされる。同じドイツ勢のポルシェも撤退を確定したとの見方が広がっており、フォルクスワーゲンに続く可能性が取り沙汰されている。

米ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード、多国籍企業ステランティスなども例外ではない。これらの企業は米政府から撤退圧力を受けているとも伝えられ、対応は一段と難しくなる。もっとも、業績が低迷し回復の気配も乏しい以上、中国離れの列に加わるのは時間の問題だという見方が強い。

飲食分野も状況は似通っている。1990年代末に進出して以降、約26年にわたり存在感を誇ったスターバックスは、昨年末に香港系の投資ファンド、博裕資本(ボーユー・キャピタル)へ中国事業の株式60%を売却し、事実上、経営の前線から退く判断を下したと報じられた。

米ハンバーガーブランドのバーガーキングも、中国事業の株式83%を中国系資産運用会社のCPE源峰(ユアンフォン)へ売却したとされる。運営会社のレストラン・ブランズ・インターナショナル(RBI)は今後も17%を保有するものの、中国事業への姿勢を切り替えたと受け止められている。

さらに、フランスのスポーツ用品大手デカトロンや、ピザチェーンのピザハットを巡っても、中国事業の縮小や再編が進むとの観測が出ており、撤退の動きが続く可能性がある。

情報通信(ICT)や重厚長大産業の外資も例外にならない。マイクロソフトやアップルなど、名の知れた企業が撤退を決めた、または人員の再配置を進めていると伝えられ、中国市場から事業が大きく後退するシナリオも取り沙汰される。同業の中国企業の競争力が強まっている現実を考えれば、あり得ない話ではない。

日本企業も影響を免れていない。日中関係が悪化しているとされる中、中国市場への未練が不買運動などの標的につながりかねないとして、先手を打って距離を置く姿勢が強まっている。こうした空気が短期間で和らぐ見通しは立ちにくい。

このような中、中国で人気の高かった家具小売り大手イケアも、2月初旬から中国国内の大型店7店舗を閉鎖し、中国離れの動きを見せている。長期的には中国市場から段階的に身を引く可能性も否定できない。

内需の停滞が長引くなか、世界企業の中国離れが「想定外の出来事」ではなく、繰り返し起きる現実として定着しつつある状況だ。

望月博樹
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