
イランがロシアと約5億ユーロ(約912億5,000万円)規模の携帯型地対空ミサイル導入契約を締結したと、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が22日(現地時間)報じた。昨年のイスラエルとの武力衝突で弱体化したイランの防空網を再建する狙いがあるとみられる。
FTによると、イランとロシアは昨年12月、モスクワで契約を結んだ。ロシアは今後数年間にわたり、最新型の携帯式防空システム・ヴェルバ(Verba)の発射機数百基と数千発のミサイルをイランに供給することで合意したという。
ヴェルバは赤外線誘導方式の携帯式地対空ミサイルシステム(MANPADS)兵器で、低高度を飛行する航空機や巡航ミサイル、ドローンなどを迎撃できるロシアの最新防空システムの一つとされる。固定式レーダーに依存せず、小規模な機動部隊でも運用可能なため、分散型防空に適していると評価されている。
今回の契約は米国が中東地域に大規模な軍事力を展開しイランへの圧力を強める中で明らかになった。米国はイランの核開発計画を巡り、軍事的対応の可能性にも言及してきた。
イランは昨年、12日間にわたって続いたイスラエルとの衝突で核施設などが攻撃され、統合防空網が大きな打撃を受けたとされる。防空能力の強化は喫緊の課題となっている。
FTによると、専門家は今回導入されるシステムがイラン全体の防衛能力を大きく変えるものではないとしつつも、低高度での作戦やヘリコプター投入など特定の軍事行動に対するリスクを高める可能性があると分析しているという。
ロシアとイランは近年、軍事協力を強化してきており、イランはロシアによるウクライナ侵攻後、ドローンやミサイルを支援したとされる。両国が今年初めに戦略的協力を強化するための条約を締結したとの報道もある。
















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