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「金正恩を欺いたか」北朝鮮の命運をかけた機械工場、3年間“偽装竣工”!激怒した金正恩が副首相を即時解任

織田昌大 アクセス  

引用:朝鮮中央通信
引用:朝鮮中央通信

北朝鮮が国家の核心事業として宣伝してきた機械工場の近代化プロジェクトが、実際には視察直前に急ごしらえで進められた可能性があるとの分析が出た。北朝鮮の金正恩国務委員長が竣工式の現場で幹部を公開叱責し、副首相を解任した背景とも重なり、その内情への関心が高まっている。

韓国の衛星映像分析会社SI Analyticsが11日に公開した報告書によると、平壌近郊の龍城機械連合企業所の近代化事業を時系列衛星映像で分析した結果、北朝鮮当局が主張してきた内容とは異なり、数年間にわたり工事はほとんど行われていなかったことが明らかになったとのことだ。

引用:SI Analytics
引用:SI Analytics

報告書によると、北朝鮮は2021年の朝鮮労働党第8次大会以降、当該工場の現代化を国家最優先課題に掲げ、工事が順調に進んでいると宣伝してきたが、衛星映像の分析では、2021年から2024年上半期までの約3年間、資材の搬入や基礎工事、車両の移動など、大規模な建設の痕跡はほとんど確認されなかったとのことだ。

引用:SI Analytics
引用:SI Analytics

一方、2024年下半期から建設活動が急増したことが明らかになった。報告書は、金委員長の竣工視察が迫る中、短期間に工事が集中した可能性があると指摘している。国家の命運をかけたと宣伝されてきた戦略事業が、実際の工事時期とは大きく乖離していたとの指摘も出ている。

この事業は、金正恩政権下で機械工業全体を底上げするための重要な戦略プロジェクトとして推進されてきたと評価されている。

報告書はさらに、工場のかなりの部分が未完成のまま残され、金委員長の視察ルートに含まれる区域を中心に工事が集中していたことも確認されたと明らかにした。一部の建物は外壁だけが建てられ、内部は空のままだったことも衛星映像で確認されている。報告書は、資源不足や党大会での目標圧力の下、現場単位での「見せかけの成果」が積み重なった可能性も示唆している。

視察直後に副首相を解任…「ヤギに荷車を引かせるようなもの」と叱責

引用:朝鮮中央通信
引用:朝鮮中央通信

北朝鮮の朝鮮中央通信によると、金委員長は先月19日、龍城機械連合企業所の竣工式に出席し、幹部の業務態度を強く批判した。現場で金委員長は「党を愚弄する行為だ」と述べ、責任を追及するとともに、機械工業を担当していた内閣副首相の梁承浩を即時解任した。

金委員長は「自分の足で立って出て行け」といった厳しい言葉を用い、人事配置については「ヤギに車を引かせるようなものだ」と例え、公開で叱責した。

朝鮮中央通信はさらに、党中央が専門家を投入して点検した結果、現代化過程で60件以上の問題が指摘されたと伝えた。金委員長はこれを「無計画でごまかし的な進め方だ」と述べ、幹部の無責任さを批判した。

龍城機械連合企業所は北朝鮮で「母工場」と呼ばれるほど、主要産業設備を供給してきた核心的な機械工場であり、今回の措置は経済部門全般への警告としての性格があるとみられている。

「成果を水増しする構造が明らかになった事例」と分析

引用:SI Analytics
引用:SI Analytics

専門家は、今回の事例が北朝鮮特有の成果誇張の構造と無関係ではないと見ている。資源不足と高い目標が重なる中で、現場レベルで実績を水増しして報告する慣行が続いている可能性があるという。

北朝鮮専門メディアのデイリーNKジャパンのコ・ヨンギ編集長も同様の文脈で、「処罰を逃れるために『偽の成果』を積み上げる構造が繰り返される」と分析している。

国策研究機関の統一研究院も最近の報告書で、自力更生路線以降、幹部の生活基盤が弱まり、住民の搾取や不正が広がったと指摘している。また、金委員長が公開の場で幹部を叱責する事例が増えていることも、このような構造的問題と無関係ではないと分析した。

統一研究院は、今月下旬に開催されると予想される第9次労働党大会で、幹部規律の確立と腐敗撲滅が主要議題として扱われる可能性が高いと見ている。専門家は、龍城機械連合企業所の事例が他の産業・軍需施設でも同様に起こる可能性に注目している。

織田昌大
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