イランを巡る戦争の影響でホルムズ海峡が事実上封鎖され、国際原油価格だけでなく食料や肥料の価格も上昇し、特に脆弱な国々に大きな打撃が及ぶ恐れがあるとして、国連が警告した。

国連貿易開発会議(UNCTAD)は10日(現地時間)、報告書を公表し、エネルギー価格や肥料価格、輸送費の上昇が食料価格を押し上げ、生活費の負担を一段と重くする可能性が高いと明らかにした。
報告書は、エネルギー・肥料・輸送コストの上昇に加え、運賃や保険料の値上がりが食料価格を押し上げ、とりわけ最も脆弱な層の生活費負担をさらに深刻化させる可能性があると分析している。
さらに国連は、今回の供給網への衝撃を、新型コロナウイルス禍やロシアによるウクライナ侵攻初期のような大規模な世界的衝撃になぞらえた。当時も供給網の混乱が世界の最貧国に大きな影響を及ぼしたと説明している。
イランとオマーンの間に位置するホルムズ海峡は、世界の海上原油と液化天然ガス(LNG)輸送量の約20%が通過する重要な海上ルートだ。しかし、戦争開始後、この海峡を通る船舶の運航は急激に減少した。
報告書によると、3月7日時点の海峡通航量は2月平均に比べて97%減少した。
こうした混乱を受け、国際原油価格は一時急騰した。ブレント原油価格は1バレル=100ドル(約1万5,800円)を大きく上回ったものの、米国のドナルド・トランプ大統領が戦争は早期に終結する可能性があると言及した後、やや下落した。
それでも、エネルギー価格や肥料価格、輸送費は上昇が続いている。報告書は、多額の債務を抱え、借り入れコストの上昇にも直面している開発途上国経済は、こうした価格ショックに特に脆弱だと警告した。
特にスーダン、ソマリア、タンザニア、モザンビークなど一部の後発開発途上国は、肥料輸入のかなりの部分をペルシャ湾経由に依存しており、肥料へのアクセスが悪化する可能性が大きい。パキスタン、スリランカ、ケニアも影響を受ける恐れがある国として挙げられた。
オーストラリアとニュージーランドも、肥料輸入のおよそ30%をペルシャ湾に依存している。
研究によると、2024年時点で世界の海上肥料取引量の約3分の1に当たる約1,600万トンがホルムズ海峡を通過した。
一方、借り入れコスト上昇の影響で中東地域の国債利回りも上昇している。イラク、バーレーン、ヨルダンの国債利回りは、今年1月以降、この地域で最も大きな上昇幅を記録した。
















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