
ベルギーの右派民族主義政党「新フラームス同盟」を率いるバルト・デウェーフェル首相が、欧州連合(EU)とロシアの関係正常化を呼びかけ、波紋が広がっている。関係を正常化し、ロシアの安価なエネルギー供給を再び確保すべきだとの主張だ。
タブーに踏み込んだ首相の発言に対し、デウェーフェル内閣の外相までもが反発するなど、EU内は蜂の巣をつついたような混乱状態となっている。
16日(現地時間)英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、デウェーフェル首相はベルギーの主要経済紙レコ(L’Echo)の週末版インタビューで「ロシアとの関係を正常化し、安価なエネルギーを再び確保すべきだ」と主張したという。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に付け入る隙を与えず欧州の利益を守る必要があるとし、EUとロシアの対立を終わらせるべき時だと強調した。
デウェーフェル首相は「これは常識だ」と述べた。
また、ウクライナに武器を供与してプーチン大統領に圧力をかけたり、アメリカ抜きで独自にロシア経済を弱体化させたりすることは現実的ではなく、唯一の解決策は交渉だと指摘した。
アメリカのドナルド・トランプ大統領が昨年就任して以降、アメリカはロシアとの対決ではなく交渉を選択している。
デウェーフェル首相は、誰も公には口にしないものの、他のEU首脳も私的な場では自身の見解に同意していると主張した。
先月28日に始まったイラン戦争により国際原油価格が2週間で40%急騰する中で、こうした発言がなされた。
しかし、ウクライナが崩壊すればヨーロッパも危機に直面するとの懸念から、ロシアの西方拡大を警戒するEU内では、デウェーフェル首相の発言を批判する声が高まっている。
ベルギーの連立政権内からも批判が上がった。中道右派の「レ・アンガジェ」所属のマキシム・プレヴォ外相は、対話と正常化は区別すべきだとし、ロシアがウクライナやヨーロッパに最大限の要求を突き付けている状況で正常化を口にすれば、ヨーロッパが弱腰であるとのシグナルを送ることになると批判した。
EUのエネルギー担当欧州委員であるダン・ヨルゲンセン氏も、過去の過ちを繰り返してはならないとし、EUは将来的にロシアからエネルギーを一滴たりとも輸入しないと断言した。
論争が拡大する中で、デウェーフェル首相もやや態度を軟化させた。
デウェーフェル首相は、自身の発言は戦争終結後の状況を想定したものであり、ロシアがウクライナへの攻撃を続けている限り、関係正常化の議論は行えないと述べた。
















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