米イラン、交渉と戦場のはざまで 5日間の猶予の行方

米国とイランの戦闘終結に向けた協議を巡り、双方の主張の食い違いが激しさを増している。両国は軍事衝突の度合いも一段と高めており、交渉模索と全面衝突の危険が同時に進む局面となった。米国は協議の余地を残しながら軍事的圧力を強める一方、イランは協議そのものを全面否定し、対決姿勢を鮮明にしている。
トランプ大統領「ほぼ合意」 攻撃は5日間猶予
米国のドナルド・トランプ大統領は23日(現地時間)、週末にイランと生産的な協議を行ったと明らかにし、先に「48時間の期限」とともに示していたイランの発電所やエネルギーインフラへの攻撃を5日間延期した。トランプ大統領は同日、SNS「トゥルース・ソーシャルへ」の投稿に加え、空港での記者対応や、テネシー州メンフィスで開かれた「メンフィス安全タスクフォース」の円卓会議でも、イランとの交渉に相次いで触れた。
トランプ大統領は「イランは合意を望んでおり、われわれも合意を望んでいる」と述べた。また、米国のスティーブ・ウィットコフ中東担当特使やジャレッド・クシュナー氏らが、イラン側高官と前夜まで協議を続け、核兵器の放棄を含む「ほぼすべての争点」で一致点を見いだしたと主張した。
さらに「彼らは核兵器を持たない。それが最優先事項であり、相手もそれに同意した」と語り、「この合意をまとめる」と強調した。
空挺部隊投入案も浮上 カーグ島占領シナリオ取り沙汰
トランプ大統領が外交進展を強調する一方、米軍は中東への戦力展開を加速させている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、沖縄に展開する強襲揚陸艦トリポリ、ドック型輸送揚陸艦ニューオーリンズ、第31海兵遠征部隊の約2,200人は27日に米中央軍(CENTCOM)の作戦区域に入る見通しだ。ただ、ホルムズ海峡に到達するまでには、なお数日かかるとみられている。
加えて、カリフォルニア州を拠点とする第11海兵遠征部隊も、強襲揚陸艦ボクサーに乗艦した状態で移動する予定とされる。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)は別途、米軍が第82空挺師団の戦闘旅団と師団司令部の一部をイラン作戦に投入する案を検討していると報じた。中核戦力は約3,000人規模の「即応部隊(Immediate Response Force)」で、18時間以内に世界のどこへでも展開できる迅速対応部隊だ。イランの原油輸出の要衝であるカーグ島の占領作戦に投入される可能性も取り沙汰されている。
米軍内では、カーグ島を攻撃する際にまず海兵隊を投入する案が有力視されている。最近の米軍空爆で現地の飛行場が損傷したため、工兵能力を備えた海兵隊が滑走路や空港インフラを早期に復旧できるとみられているからだ。その後、空軍がC-130輸送機で装備と兵力を運び込み、第82空挺師団が追加増援に入る方式が検討されている。
イラン「協議はない」 対米攻勢も強化
イランのモハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長は、SNSの「X」を通じて米国との協議説を強く否定した。「米国といかなる協議も行っていない」としたうえで、金融市場や石油市場を操作し、米国とイスラエルが陥った泥沼から抜け出すための偽情報だと批判した。
イラン革命防衛隊(IRGC)も対米圧力を強め、「米国の標的に対する新たな攻撃を開始した」と表明した。トランプ大統領の発言については、「効果のない古い心理戦」にすぎないと切り捨てている。
実際に協議が行われているかどうかは確認されていないものの、緊張緩和を探る動きも一部で見えている。イラン外務省は、イランのアッバス・アラグチ外相がオマーン側とホルムズ海峡の情勢を協議し、協議を継続することで一致したと明らかにした。
非公式接触観測も浮上 ホワイトハウスは慎重姿勢
米国とイランの非公式接触を巡る観測も浮上している。パキスタン側によると、米国のJDヴァンス副大統領、米国のスティーブ・ウィットコフ中東担当特使、ジャレッド・クシュナー氏らが、イスラマバードでイラン側関係者と会う可能性があるという。
ただ、ホワイトハウスは「敏感な外交協議はメディアを通じて行われるものではない」として、公式発表前の会談関連報道は確定情報ではないとけん制した。
一方、イランもパキスタンとの外交ルートを通じて地域安定化に向けた協議を続けている。イランのマスウード・ペゼシュキアン大統領は、地域の安全保障を維持し、外部からの介入を防ぐとともに、域内協力の強化を進める考えを示した。
















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