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300万円 vs 1000億円…ドローン1機が米軍の“目”を撃破した非対称戦争の現実

有馬侑之介 アクセス  

27日(現地時間)、サウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地で米軍のE3セントリー(早期警戒管制機)を破壊した主犯が、たった2万ドル(約317万4,400円)のドローンだったことが判明した。

イランはこの日、サウジアラビアの米軍空軍基地に弾道ミサイル6発、ドローン29機を発射した。この過程で、1機あたりの価格が最低3億ドル(約478億円)から最大5億ドル(約797億円)に達するE3セントリーが破壊された。

イランの半官営メディアのファルス通信は「6億~7億ドル(約957億円~約1116億円)に達するE3セントリーを2万ドルのドローン、シャヘド136が破壊した」とし、「今回の戦争で重要なポイントの一つであり、現代戦における情報戦術と非対称的な攻撃が組み合わさった明確な事例だ」と分析した。

続けて「シャヘド136はピストンエンジンに作戦半径が2,500km、15時間連続飛行性能を備えている」と説明し、「複雑な防空網を突破して敵の主要資産を正確に狙うことができる。E3セントリーとこのドローンの価格を比較すると、3万対1の比率だ」とし、コストパフォーマンスを強調した。

引用:ソウル新聞
引用:ソウル新聞

さらに「この攻撃は、高価な先進システムであっても安価でスマートな攻撃に脆弱であり、情報支援がなければ複雑な装備も破壊される可能性があるという戦術的メッセージである」とし、「空中作戦で圧倒的だという敵の自信を挫く心理的効果もあった」と評価した。

イランのプリンス・スルタン空軍基地への攻撃で負傷した米軍は少なくとも12人とされている。一方、E3セントリーの実際の価格はイランメディアの主張とはやや異なる。

「ロシアがイランに情報共有」との主張、真実は?

イランが米国の防空網を突破し、高価な早期警戒管制機を排除できた背景にはロシアが関与しているとの主張が出ている。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は28日、NBCに「ロシアがプリンス・スルタン空軍基地を撮影した衛星写真を攻撃の数日前にイランに共有した」とし、「ロシアはイランが中東全域で米軍を攻撃するのを助ける情報を提供してきた。100%確信している」と強調した。

続けて「ロシアは自国がイランを助けることがロシアの利益に合致すると信じている」とし、自らの主張を裏付ける資料を公開した。

ゼレンスキー大統領がNBCに共有した資料は、彼がウクライナ情報機関から毎日受け取るブリーフィングの要約であり、そこにはロシアの衛星がそれぞれ3月20日、23日、25日に該当空軍基地の姿を撮影したという内容が含まれている。

引用:X(旧Twitter)
引用:X(旧Twitter)

ゼレンスキー大統領は「最初の撮影は準備、2回目の撮影は模擬訓練、3回目の撮影は1、2日以内に攻撃を実行するという意味だ」と主張した。ただし、ウクライナがその情報をどのように入手したのか、実際の衛星写真などは公開しなかった。

ロシアが今回のイラン戦争でイランに重要な情報と武器を提供しているという主張が出たのは今回が初めてではない。

開戦初期、イランが中東内の米軍基地の防空システムを連続して破壊した背景にはロシアが提供した衛星情報があるとの推測が提起されていた。戦争が1ヶ月以上続く中、ロシアがイランにシャヘドドローンを改良したロシア版シャヘドである「ゲラン2」ドローンなどを支援しているとの主張も相次いでいる。

ただし、ロシア側はその主張について事実ではないと反論した。

E3セントリーの損失が意味すること

イランの空襲で破壊されたE3セントリーは空中で指揮統制センターの役割を果たす米軍の主要戦略資産であり、空中で数百km先の敵を探知し、戦闘機を指揮するレーダー指揮機だ。たった1機で目標数百個を同時に追跡できるため、米軍の「目と脳」の役割を果たす。

イランの今回の攻撃を受けて「イランが米国の目を盲目にした」という表現が出てくる理由である。

引用:X
引用:X

問題は現在、米軍がE3セントリーを代替する適当な戦力が欠如しているという事実だ。

ウォール・ストリート・ジャーナ(WSJ)ルは「サウジアラビアの空軍基地を攻撃した当時、運用可能なE3セントリーは16機に過ぎなかった。これは10年前の約30機から大幅に減少したものだ」とし、「現在E3セントリー部隊はすぐに運用可能な代替機種がない。最も近い代替機種であるE-7ウェッジテイルの予想コストは7億ドルに達する」と伝えた。

退役空軍大佐のジョン・ベナブル氏はWSJに「E3セントリーが破壊されたのは非常に深刻な事案だ」とし、「湾岸地域で何が起こっているのかを把握し、状況認識を維持する米軍の能力に打撃を与える」と述べた。

有馬侑之介
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