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“開放”のはずが1日10隻…ホルムズ海峡で進む“実質制限”の現実

竹内智子 アクセス  

イラン、ホルムズ海峡で「機雷回避の安全航路」指定…1日10隻程度の通航容認か

引用:ニューシス
引用:ニューシス

ドナルド・トランプ米政権とイランがホルムズ海峡の開放を条件とする2週間の停戦で合意する中、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)が機雷の危険回避を名目とした「安全航路」を発表した。ホルムズ海峡の統制を一段と強める動きとみられる。

アルジャジーラによると、イランの港湾当局は8日(現地時間)イラン学生通信(ISNA)に伝えた声明で「ホルムズ海峡を通過しようとするすべての船舶は革命防衛隊海軍と連携し、代替航路を利用しなければならない」と明らかにしたという。

外洋からイラン側に入る船舶については、オマーン海からララク島北側を迂回してペルシャ湾に入るよう求めた。一方、内海からインド洋に向かう船舶にはララク島南側を経てオマーン湾へ移動するよう指示した。

港湾当局はそのうえで「ペルシャ湾の戦時下にあり、ホルムズ海峡の主要航路に対艦機雷が存在する可能性を踏まえた措置だ」と強調した。

これに先立ち、米国とイランは7日、ホルムズ海峡の開放を主要な前提条件とする2週間の停戦で合意した。ただし、トランプ大統領が「完全かつ即時、安全な開放」を求めたのに対し、イランは「イラン軍との連携と技術的な制約を踏まえた通航」を主張しており、双方の立場には隔たりがある。

実際、停戦成立後のホルムズ海峡の状況は戦時中と大きく変わっていないとみられる。

米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、イランは仲介国に対し、停戦期間中は1日平均10隻程度の通航を認める考えを伝えたという。戦争勃発前の平均が1日135隻だったことを踏まえると完全開放とは言い難い状況だ。

また、停戦合意後の8日にはペルシャ湾から外洋へ向かっていたパナマ船籍のタンカー・オーロラ号が引き返したとされるなど、海峡が再び遮断されたとの報道も出ている。この日、海峡を通過した船舶は4月に入ってから最少の4隻だったという。

WSJによると、イランは通行料の制度構築も従来計画のまま進めているとのことだ。イラン産原油や物資を積んだ船舶は無料で通航を認め、友好国の船舶には1バレル当たり1ドル(約160円)程度の通行料を課し、米国やイスラエルに関連する船舶は遮断するという3段階の仕組みだ。

ただし、米国側はホルムズ海峡が再び封鎖されたとの現地報道について、事実と異なるとの立場を示している。米ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は「これはイラン側の公の発言と非公表の発言が異なるケースだ」とし「今日、海峡の通航量が増えるのを確認した」と反論した。

トランプ大統領は同日のABCテレビのインタビューで、イランによるホルムズ海峡の通行料徴収の主張について「合弁事業のような形で進めることを構想している」と述べ、両国による共同徴収を示唆した。レビット報道官も「大統領が提案した案であり、今後2週間にわたって協議が続く案件だ」と付け加えた。

竹内智子
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