米、来週から関税返還開始 提訴企業に約20兆円払い戻しへ

来週20日から、米国がこれまで徴収してきた関税のうち、約76%に当たる1,270億ドル(約20兆1,800億円)を、返還を求めて提訴した企業に払い戻す見通しとなった。
米国土安全保障省(DHS)傘下の税関・国境警備局(CBP)は14日、大規模な返還に対応する新たな税関申告システムの開発を完了し、20日から本格的に関税返還を始めると発表した。
今回の措置は、2月に米国のドナルド・トランプ大統領が導入した相互関税について、米国最高裁が違法と判断したことを受けたものだ。これを受け、政府を相手取った関税返還訴訟は3,000件を超えて提起されている。
訴訟には、米小売大手コストコのほか、薬局チェーンのCVSヘルス、任天堂、パンドラ・ジュエリー、スケッチャーズの米国法人、日産自動車の北米法人などが加わった。
今回の返還は、2月20日に米国最高裁が、国際緊急経済権限法(IEEPA)は大規模な関税を課す権限を大統領に付与していないと判断したことに伴う措置である。

米政府がトランプ政権下で徴収した関税は1,660億ドル(約26兆3,700億円)規模に上っており、このうち約76%に相当する金額について返還請求が進んでいる。
一方、米国のスコット・ベッセント財務長官は同日、ウォール・ストリート・ジャーナル主催の討論会で、3か月後には関税が従来の水準に戻るとの見通しを示した。
ベッセント長官は、最高裁判決によって関税政策に支障が生じたものの、1974年通商法301条に基づく調査を実施する、あるいはすでに進めているため、7月初めまでに関税を元の水準へ戻せると説明している。
さらに、1974年通商法301条に基づく関税賦課権限は、すでに司法判断を経て認められていると強調した。
トランプ政権は最高裁の違法判断後も、関税の立て直しに向けて動いている。現在は多くの輸入品に一時的な10%の暫定関税を課しており、この措置は7月24日に失効する予定となっている。
今後は、1974年通商法301条に基づき、外国政府による過剰生産や強制労働の慣行を調査した上で、数か月以内に関税を再び発動する可能性があるとみられる。
実際、米通商代表部(USTR)は先月12日から、日本、中国、韓国を含む60の主要貿易相手国を対象に、国家補助金、過剰生産、強制労働を巡る大規模調査に着手した。
















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