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北朝鮮、憲法から「祖国統一」削除…金正恩総書記の「二つの国家路線」明文化

梶原圭介 アクセス  

北朝鮮が憲法から統一関連条項を全面的に削除し、金正恩総書記が掲げる「二つの国家」路線を反映した大幅な改正を実施した。

韓国統一部が6日に公開した北朝鮮の新憲法・前文によると、従来の憲法に盛り込まれていた「祖国統一」の概念が完全に削除され、南北を別個の国家のように区分する領土条項が新たに盛り込まれたという。

また、国務委員長の地位と権限も大幅に強化された。

北朝鮮は新憲法で、既存の社会主義憲法第9条にあった「社会主義の完全勝利を達成し、自主、平和統一、民族大団結の原則に基づき祖国統一を実現するため闘争する」との内容を全面削除した。

引用:平壌労働新聞
引用:平壌労働新聞

さらに前文と本文に含まれていた「北半部」「祖国統一」「社会主義の完全勝利」など、民族同胞関係や統一を示す表現もすべて取り除かれた。

金日成主席と金正日総書記の業績に関する記述も大幅に縮小され、前文にあった統一事業関連の内容は削除された。代わりに、金正恩総書記の統治理念である「人民大衆第一主義」が新たに前文へ明記された。

今回の改憲では、金正恩総書記が2023年末に南北関係を「敵対する二つの国家」と規定した後、2024年1月に予告していた領土条項も新設された。

新憲法第2条では「領域は北側で中華人民共和国およびロシア連邦、南側で韓国と接する領土とそれに基づいて設定された領海および領空を含む」と規定された。ただし、韓国との陸海上境界線についての具体的な言及はなかった。

この日の懇談会に出席したソウル大学のイ・ジョンチョル教授は「海上境界線に言及した瞬間、北朝鮮側にも妥協が難しい部分が生じる」とし「この部分が盛り込まれなかったのは、北朝鮮側にも新たな紛争を望まない意思があったためだとみられる」と分析した。

全体として「二つの国家関係」路線が反映された一方、金正恩総書記が予告していた韓国を「敵対国」と明記する内容は含まれなかった。

金正恩総書記は2024年1月の最高人民会議で「韓国を徹底した第1の敵対国、不変の主敵と見なすよう教育事業を強化することを関連条文に明記するべきだ」と述べていた。

また、従来の憲法にあった「帝国主義侵略者」「搾取と抑圧からの解放」「内外敵対勢力の破壊策動」といった戦闘的表現も削除された。

一方で、国務委員長の権限と地位は大きく強化された。国家機関の序列では、国務委員長が最高人民会議より前に配置され「国家首班」と定義された。北朝鮮憲法で国務委員長が最高人民会議より先に記載されたのは初めてとなる。

また、国務委員長による核戦力指揮権が初めて憲法に明記され、権限委任に関する条項も新設された。

国務委員長の「重要幹部任免」権限には「最高人民会議議長」と「内閣総理」が具体的に明記された。最高人民会議による国務委員長召還権も削除され、名目的ながら存在していた牽制権限も廃止された。

このほか「無償治療」「税金のない国」「失業のない社会」など、従来の社会主義型福祉条項もすべて削除された。

「革命闘士」「栄誉軍人」など特別保護対象には、新たに「海外軍事作戦参戦烈士」が追加された。これはロシア・ウクライナ戦争への参戦可能性を反映したものとの見方が出ている。

専門家らは今回の新憲法について、条文構成や表現の水準から見て「正常国家」としてのイメージを強調しようとする意図があると分析している。

イ教授は「領土条項を新設し国家性を強調する表現や規定が盛り込まれた一方、敵対関係や交戦国関係を直接示す内容は含まれていない」と指摘し「南北の平和共存に向けた一つの基盤となる可能性を見いだせる憲法改正だ」と評価した。

梶原圭介
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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