中国製ドローン依存の見直しへ、台湾と連携加速

台湾との間で、無人機分野の協力拡大が進んでいる。狙いは、中国主導のドローン供給網の影響力を抑えることにある。中国が軍事力を急速に増強し、重要部品や原材料の輸出規制も強めるなか、双方はドローンを戦略分野と位置づけ、民間主導の協力網を広げつつある。
10日付の日経アジアなどによると、日本と台湾はドローン産業の供給網で「脱中国化」を進めるため、連携を本格化させた。
地域の安全保障パートナーシップ強化を進める一方、数十年にわたって維持してきた武器輸出規制も緩和している。台湾も供給網協力の機会拡大を図っている。中国による大規模な軍備拡張と輸出規制の強化は、こうした動きを一段と急がせる要因となっている。
台湾国家科学技術委員会(NSTC)傘下の科学技術・民主主義・社会研究センター(DSET)によると、今年第1四半期の台湾の欧州向けドローン輸出は13万6,010台だった。これは2025年通年の輸出量10万7,433台を、わずか3か月で上回った計算になる。2024年の輸出量が2,500台余りにとどまっていたことを踏まえると、急拡大ぶりは際立っている。
ウクライナ支援の拠点となっているポーランドとチェコが、全体のかなりの数量を受け入れている。台湾製のバッテリーやモーター、フライトコントローラーは、いまやウクライナのドローン生産に欠かせない部品となった。DSETは、台湾製部品がロシアの電波妨害を突破する高性能ドローンで中核的な役割を担っていると分析した。
ドローン協力は、単なる産業連携にとどまらない。中国が民生用・軍用ドローンの供給網で強い影響力を保つなか、双方には重要部品と生産基盤を多様化しなければならないという共通課題がある。国産ドローンの生産拡大を進める一方、台湾はウクライナや東欧で示した部品供給力を土台に、新たな市場の開拓を急いでいる。
とりわけ、中国が最近、三菱重工業や川崎重工業といった主要防衛企業を対象に、民生・軍事両用物資の輸出規制を始めたことで、ドローン産業が抱える弱点も浮き彫りになった。中国が資源を戦略的に用いるなか、供給網の脆弱さが改めて露呈した形といえる。
こうした状況を受け、代替先として台湾に注目が集まっている。DSETの分析では、2020年以降、日台の民間団体や企業の間で結ばれたドローン協力協定は15件に上る。対象分野は供給網の構築に加え、技術開発、防災、緊急対応、自律飛行の実証試験など多岐にわたる。

特に目を引くのは、台湾とウクライナのドローン業界の緊密な連携だ。双方は昨年9月に業務協約(MOU)を締結して以降、単なる部品供給にとどまらず、技術の共同開発や合弁投資へと協力範囲を広げてきた。台湾は世界有数の半導体製造能力とマイクロエレクトロニクス技術を提供し、ウクライナは戦場で得たリアルタイムデータや運用戦略を共有する。こうした蓄積は、台湾が今後、中長距離の攻撃型ドローンや迎撃システムを開発するうえで重要な資産になっている。
一方、昨年だけで中国から約12万5,000台のドローンを輸入した。2030年までに国産ドローン8万台を生産する計画を掲げているものの、重要部品の90%以上を中国に依存してきた。台湾は、その空白を埋める唯一の「非中国」パートナーとみなされている。
もっとも、双方の実際の取引量はなお小さい。昨年、台湾が日本に輸出したドローンは45台にとどまり、日本から台湾への輸出も3台にすぎなかった。台湾が米国や欧州に年間12万台以上のドローンを供給している状況と比べると、その差はきわめて大きい。
背景には、国内の生産基盤の弱さがある。ドローン産業は量産体制の整備が遅れ、産業エコシステムの形成も進んでいない。このため、台湾企業は国内で適切な技術提携先や政府入札の協力先を見つけにくい状況に置かれている。
ただ、専門家の間では、今後は軍事分野にまで協力が広がるとの見方も出ている。武器輸出規制の緩和が直ちに直接的な軍事協力につながる可能性は高くないものの、非政府組織(NGO)や業界団体を通じた間接的な連携は活発化するとの見通しが示されている。
防衛産業関係者の一人は、台湾に艦艇や航空機を直接供与するのは難しいとしたうえで、ドローンシステムのような民生・軍事両用プラットフォームの下位システムであれば、将来的に提供が現実味を帯びる可能性は十分あると述べた。
















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