EUの対中通商圧力強化に中国反発「欧州に貿易戦争の余力ない」

フランスなど欧州の主要5カ国が欧州連合(EU)に対し、中国の不公正な貿易慣行への強硬対応を求めたことを受け、中国の有力官製紙が報復を示唆する形で牽制した。
中国官営英字メディアのグローバル・タイムズは26日付の社説で「相互利益と共存共栄こそが中国とEUの経済・貿易関係の本質だ」とし「欧州には対中貿易戦争を戦う余力はない」と主張した。
これに先立ち、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)などによると、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、リトアニアの5カ国は最近、欧州委員会とEU加盟国に提出した非公式文書で、より強硬な貿易防衛政策の導入を求めたという。
これら5カ国は不公正な貿易慣行に対する調査の拡大に加え、関税や各種貿易制裁を含む対抗措置の強化が必要だと訴えている。
今回の提案は欧州委員会が中国発の供給過剰や価格競争への対応を念頭に、新たな通商戦略の検討を進める中で提出された。
欧州委員会は29日、中国が欧州産業に及ぼす競争圧力を議題とする内部戦略会議を開く予定だ。
5カ国は文書の中で中国を名指していないものの「EUの主要貿易相手国の一部が新たな貿易障壁を導入し、体系的かつ構造的な過剰生産を引き起こして多角的貿易体制を損なっている」と指摘しており、中国を念頭に置いた内容と受け止められている。
これに対しグローバル・タイムズは「最近のEUのいわゆる『中国ショック論』は昨年の対中貿易赤字が3,600億ユーロ(約66兆7,000億円)に達したことを根拠としている」と言及した。
一方で、中国製の電気自動車(EV)や太陽光設備、リチウム電池については「むしろ欧州が必要としている産業分野だ」と反論した。
グローバル・タイムズはさらに「欧州企業は価格競争力の高い中国製の中間財を購入し、高付加価値製品に加工して世界市場で販売することで大きな利益を得ている」とし「こうした付加価値による利益は貿易赤字統計には反映されていない」と主張した。
また「2024年のEUの対中サービス貿易黒字は500億ドル(約8兆円)を超え、知的財産権使用料だけでも毎年数十億ドルを得ている」と説明した。
その上で「グローバルな分業体制の中で、中国と欧州はすでに相互補完的な利益構造を形成している」と強調し「貿易保護主義は欧州産業の競争力低下や経済成長の鈍化を解決できないばかりか、欧州が再び機会を逃す結果を招く」と警告した。
続けて「29日の会議は貿易戦争への号令ではなく、リスクを冷静に見極め、実用的な解決策を模索する機会となるべきだ」と付け加えた。
ただし、中国政府の正式な見解は現時点で示されていない。













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