ワシントン公演でICEへの抗議を呼びかけ、観客にも声を上げるよう促した

米ロック界の重鎮ブルース・スプリングスティーン(76)が、ワシントンで行った公演でドナルド・トランプ米大統領を「人種差別的で、無能で、反逆的だ」と表現した。米政治メディアThe Hillが28日に報じた。
スプリングスティーンはワシントンのナショナルズ・パークで公演を行い、代表的な反戦歌「War」で幕を開けた。
続いて、1月24日にミネアポリスで米移民・関税執行局(ICE)職員の銃撃を受けて亡くなった看護師アレックス・フレティさんの事件を扱った自作曲「Streets of Minneapolis」を披露した。
スプリングスティーンはこの曲を紹介しながら、連邦部隊がミネアポリスに「死と恐怖をもたらしたが、相手にする都市を間違えた」と語った。
さらに、市民が「隣人のために肩を並べた」とし、「彼らが示した強さと献身は、この国がまだ米国であることを教えてくれた。そして、この大統領と政権のゲシュタポ式の手法は通用しない」と主張した。
スプリングスティーンは曲の途中で、「ICEは出ていけ」という趣旨のフレーズを繰り返し、観客にも声を合わせるよう促した。「ホワイトハウスにも聞こえるようにしてくれ」と叫ぶ場面もあった。
この日の公演は、スプリングスティーンとEストリート・バンドによる「Land of Hope and Dreams」ツアーの一環だった。
同ツアーは政治色が濃い内容となっている。ミネアポリスで始まったこのツアーでは、代表曲を並べるだけではなく、社会的メッセージの強い楽曲を中心に披露している。
スプリングスティーンのトランプ大統領批判に対し、トランプ大統領もたびたび反撃してきた。
昨年、スプリングスティーンが海外公演で自身を批判すると、トランプ大統領はSNSでスプリングスティーンを「石のように頭が悪い」「厚かましく無礼な愚か者」などと呼んだ。
先月にもトランプ大統領は、スプリングスティーンについて「圧倒的な選挙で選ばれた大統領への憎悪を吐き出す完全な敗者」だと非難し、MAGA支持者にスプリングスティーンの公演をボイコットするよう呼びかけた。
トランプ大統領への批判的な立場の観客が多いワシントン公演で、スプリングスティーンは「米国の悲劇を止められるのは、米国民だけだ。つまり、あなたたちだ」と語った。そのうえで、「私たちを救いに来る人は誰もいない。私たち自身でやらなければならない」と強調した。
「Land of Hope and Dreams」ツアーは30日、フィラデルフィアで幕を閉じる予定だ。
一方、スプリングスティーンはこの日の公演中、10月3日にワシントン近郊で「Power to the People」フェスティバルを開催すると発表した。10月3日は中間選挙の1カ月前にあたる。
















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