
国連傘下の世界気象機関(WMO)は、地球の平均気温が2027年にも過去最高を更新する可能性があるとの見通しを示した。
英紙ガーディアンは28日(現地時間)、WMOが英国気象庁の最新報告書を引用し、2026~2030年の間に少なくとも1年は、2024年を上回る観測史上最も暑い年となる可能性が86%に達するとの見通しを示したと報じた。
報告書では、同期間の5年間の平均気温が、産業革命前と比べて1.5度以上上昇する可能性についても75%と示された。1.5度という数値は、国際社会が「パリ協定(気候変動)」で、地球温暖化による被害抑制に向けて設定した重要な基準となっている。
過去最高気温の更新時期としては、早ければ2027年が有力視されている。今年末にエルニーニョ現象が発生する可能性が高まっており、その影響で翌年の2027年に地球の平均気温が再び過去最高を更新する可能性があるという。
エルニーニョ現象は、太平洋の風や海面水温の変化によって、海洋に蓄積された熱が大気中に放出される自然現象を指す。強いエルニーニョが発生した場合、すでに進行している地球温暖化に拍車をかけ、世界の平均気温をさらに押し上げる可能性がある。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)の最新予測によると、2026年12月から2027年2月にかけてエルニーニョ現象が発生する確率は96%に達する見通しだ。さらに、極めて強い「スーパーエルニーニョ」となる可能性も35%と予測された。
WMO報告書の主任執筆者を務めたリオン・ハーマンソン博士は、「2026年末にはエルニーニョ現象の発生が予想されている。これにより、2027年が次の記録的な高温の年になる可能性が高まる」と説明した。
今回の警告は、英国や欧州各地が記録的な猛暑に見舞われる中で示された。WMOは、化石燃料の使用に伴う二酸化炭素排出量の増加が続くことで、地球により多くの熱が蓄積され、猛暑や干ばつ、台風、洪水などの異常気象が一段と頻発していると指摘した。
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のサイモン・スティール事務局長は、「最近の欧州の猛暑は、気候危機による人的・経済的被害が制御困難な水準に達しつつあることを示す厳しい警告だ」と述べた。その上で、インドをはじめアジア各地でも深刻な被害が発生していると付け加えた。

スティール事務局長はさらに、「猛暑や気候変動によるコストから人命や企業、経済を守ることは、すべての国にとって重要課題だ」とし、「そのためには化石燃料への依存から、より迅速に脱却する必要がある」と強調した。
科学者たちは、地球の平均気温の上昇幅が1.5度を超えた場合、猛暑や干ばつ、台風、洪水などがさらに深刻化し、地域社会による適応も一段と困難になると警告してきた。一方で、気温上昇をわずかでも抑制できれば、その分だけ被害を軽減できる点も重要だと強調している。
パリ協定における1.5度目標は、単年ではなく20年間の平均気温を基準に評価される。ただ、現在の傾向が続けば目標達成は一段と困難になるとの見方が強まっている。もっとも、緊急対策を講じれば、気温上昇を2度以内に抑える目標は依然達成可能だとの評価も出ている。
報告書では、2026~2030年の間に、年間平均気温が産業革命前を2度以上上回る可能性は1%未満と分析された。現時点では2度の閾値を直ちに超える可能性は低いものの、1.5度基準を一時的に上回る年は今後さらに増える可能性が高いとしている。
北極圏では温暖化の進行がさらに加速する見通しだ。報告書は、今後5回の冬季に北極の気温が直近の平均を2.8度上回ると予測した。これは、北極圏の温暖化が世界平均の3倍以上の速度で進んでいることを示している。
また、降水パターンの変化も予測された。報告書によると、今後5年間は5~9月期を中心に、北欧やサヘル地域、アラスカ、シベリアで平年より降水量が増える可能性が高い一方、アマゾン熱帯雨林では乾燥が進む可能性があるとしている。
















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