
米国が毎年輸入している3兆ドル(約478兆3,600億円)規模の製造品のうち、4分の1が国家の安全保障を脅かす「アキレス腱」となる品目であることが分かった。これらを国内で生産できる体制に切り替えるには、2兆ドル(約318兆9,100億円)が必要だとの分析が示された。国内総生産(GDP)の6%、年間の国防予算の2年分に相当する規模だ。
米ニュースサイト、アクシオスが28日(現地時間)に伝えたところによると、世界的なコンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーは最近の報告書で、米国が中核となる戦略品目の輸入を代替するための産業の能力を備えるには、これだけの資金が必要だと試算したという。人材の育成やインフラの整備、エネルギーの供給への投資は除いた金額だ。
マッキンゼーが指摘した「アキレス腱」とは、国家の安全保障に不可欠であるか、供給網が特定の国に集中しているか、または地政学上の競争国から輸入されている品目を指す。特に、AIサーバーをはじめとする先端の電子製品や、中核となる化学物質の分野で、米国の製造の能力が最も脆弱だと分析された。
マッキンゼーは数十の品目ごとに「ランプアップ指数」を算出した。海外からの輸入を完全に代替するために、どれだけの産業の能力を新たに構築する必要があるかを示す指標だ。繊維や衣類は自給の能力が著しく不足している一方、化石燃料や輸送機器は相対的に良好な水準だった。
米国内への海外直接投資(FDI)は急増している。2022年に成立した「CHIPSおよび科学法」などにより、中核となる産業の国内での生産の能力も拡大の傾向にある。ドナルド・トランプ政権も再産業化を最優先の課題として進めている。しかしマッキンゼーは、中国など主要な貿易相手国との貿易がさらに断絶した場合、米国がその衝撃を吸収するには力不足だと指摘した。
マッキンゼー・グローバル・インスティテュートのシュバム・シンガル研究員は「AIの関連分野では、大手のテクノロジー企業の資本支出が劇的に増えた領域もあるが、大幅な増加とまでは言えない」とし、「AIの関連分野は、投資家が見返りがあると信じているため、比較的速く動いたほうだ」と分析した。
マッキンゼーは、資本の投資だけでなく、人材の育成やインフラの整備が並行して行われなければ、投資の効果が最大化されないとの見方を示した。今後、世界的な紛争や貿易の断絶で供給網が遮断された場合、短期間で代替の能力を確保するのは容易ではないとの見通しも示した。













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