
台湾行政院主計総処(統計局)は、今年の経済成長率見通しを9.64%へ大幅に上方修正した。人工知能(AI)需要の急増による輸出の好調を背景に、成長率予測を2010年以来16年ぶりの高水準へ引き上げた。
30日付の中国時報、聯合報、工商時報によると、主計総処は前日、2026年の実質国内総生産(GDP)成長率を従来予測の7.71%から1.93ポイント引き上げ、9.64%とする見通しを発表した。
主計総処は、昨年の成長率が8.76%と高水準だったにもかかわらず、今年も9%を超える成長を達成できるとの見方を示した。
陳淑姿主計長は、「昨年の高成長にもかかわらず、今年も9%を超える成長が見込まれることは、台湾経済の成長力が極めて強いことを示している」と強調した。
主計総処は今年に入って2度目となるマクロ経済見通しの全面的な上方修正を実施した。1人当たりGDPの予測も、従来の4万4,000ドル(約702万6,000円)から4万5,610ドル(約728万3,000円)へ引き上げた。
また、2026年1~3月の第4四半期の実質GDP成長率についても、4月末時点の予測である13.69%から14.55%へ上方修正した。これは過去48年で最高水準となる。さらに、4~6月の第1四半期の成長率も10.83%に達すると見込んでいる。
総合統計処の蔡鈺泰処長は、世界的なAI需要の急増が成長率見通し引き上げの最大の要因だと説明した。米国の主要クラウド企業がAI事業拡大に向けてデータセンター投資を継続的に拡大しており、データセンター運営に必要なAIサーバーや情報通信機器の受注が台湾企業に集中したことで、輸出が大幅に増加したという。
また、高性能コンピューティング(HPC)やクラウドインフラ整備に対する需要も予想を上回る勢いで拡大しており、輸出・輸入に加え、民間消費や民間投資の見通しも軒並み上方修正された。
主計総処は、今年の輸出額が9,000億ドル(約143兆7,200億円)近くに達すると予測している。輸出増加率は39.77%に達し、過去50年間で最高水準となる見通しだ。
2026年の民間投資増加率見通しも6.43%へ、民間消費増加率見通しも3.60%へ引き上げた。
主計総処は、輸出拡大に加え、好調な株式市場による資産効果が個人消費を下支えしていると分析している。
蔡処長は「輸出、投資、消費のいずれも力強い伸びを示している」と述べた。
なお、主計総処は今年の消費者物価指数(CPI)上昇率を1.93%と予測している。
















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