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イラン核交渉に変化の兆し トランプ氏、高濃縮ウラン回収に慎重姿勢

梶原圭介 アクセス  

「核施設は完全に破壊された…回収できるか疑問」

「全域を監視中…接近すれば直ちに把握」

真意は不明…現状を容認するのは困難

出典:AP通信
出典:AP通信

ドナルド・トランプ米大統領がイラン国内の高濃縮ウランを国外に持ち出さず、地下に埋められた現状を維持する可能性を示唆した。

トランプ大統領は4日(現地時間)ホワイトハウスで記者たちと会い、「我々は望めば今でもそれを持ち出せる。彼らは我々を止められない」としながらも、「そうする理由はない。ウランは封印されている」と述べた。

これに先立ち米軍は2025年6月と2026年3月、イランのイスファハン・フォルドゥなど主要核施設を数回爆撃して崩壊させ、最大440㎏と推定される60%レベルの高濃縮ウランは核施設地下に埋められた状態であると知られている。

トランプ大統領は「我々は彼らの核施設を攻撃して完全に破壊した」とし、「CNNは『そんなにひどく崩れたわけではない』と主張したが、彼らは間違っている。あまりにもひどく破壊されていて、それ(高濃縮ウラン)を取り出せるかどうかすら誰も知らない」と主張した。

続けて「山深くまで降りられるほど強力な装備を持つ国はアメリカと中国だけだ」とし、「彼ら(イラン)がそれにアクセスするのは非常に難しいことだ」と強調した。

トランプ大統領は「我々は宇宙軍を通じて非常に強力にその場所を監視している」とし、「すべての区域にカメラが設置されており、監視装置9台が常に稼働中で、誰かが近づくだけで我々はすぐにわかる」と述べた。

開戦初期に言及されていた高濃縮ウランの回収案については、「それを取り除くには1~2週間現場にいなければならず、膨大な装備が必要で、その装備を空輸しなければならない」とし、「可能だが、気に入らなかった」と述べた。

トランプ大統領はその上で「私はジミー・カーター元大統領になりたくなかった」と付け加えた。1979年のイラン革命後、駐イランアメリカ大使館が襲撃され、アメリカ人50人余りが拘束されたため、ジミー・カーター政権は特殊部隊を投入して救出に乗り出したが、作戦に失敗し、アメリカ軍8人が殉職した。

これに先立ちトランプ大統領はイランの高濃縮ウラン放棄を戦争を終わらせるための主要条件として強調してきた。当初高く維持していた「全量を米国へ移送する案」を「イランまたは第三国廃棄」に調整したが、目標自体は維持した。

5月29日にはホルムズ海峡開放及び60日停戦延長を骨子とする終戦了解覚書(MOU)署名を拒否し、「高濃縮ウランの持ち出し方法・時点」をMOUに明記することを要求したと伝えられている。

しかし、イランは高濃縮ウランの持ち出しは不可能だとしており、この問題についても60日間の本交渉の中で協議すべきだとの立場を示している。また最低120億ドル(約1兆9,200億円)の海外凍結資産をまず解除することを要求しており、まだ両国間の隔たりは大きい。

この状況でトランプ大統領が高濃縮ウランを現状のまま維持できるという趣旨の発言をし、交渉が再び動き出す可能性もあるとの見方が出ている。ウラン濃縮中断、凍結資産解除など高濃縮ウラン処理を除いた主要争点は協議が比較的難しくない。

ただしトランプ大統領のこの日の発言の真意は、まだわからない。

イランの核武装脅威がアメリカの戦争決定の重要な理由であった点を考慮すると、トランプ大統領が高濃縮ウラン除去という目標を勝手に放棄するのは難しい。最近イランの核施設高濃縮ウランが埋設された状態に変化があったわけでもない。

特に共和党内の強硬派の反発が非常に強いと見られる。強硬派はホルムズ海峡を開放した後に核交渉を開始するというMOU草案も過度な譲歩だとし、阻止した。テッド・クルーズ上院議員は「イラン政権が数十億ドルを受け取りながらウラン濃縮、核武装の可能性、ホルムズ制御権を持つことは災害だ」と述べた。

トランプ政権の公式立場も同様だ。トランプ大統領は高濃縮ウランの先制放棄確約を要求しMOU草案署名を拒否し、スコット・ベッセント財務長官は「高濃縮ウラン移転、核武装放棄、ホルムズ自由航行に同意するまで何も交渉テーブルに上がらない」と述べた。

梶原圭介
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