
米国のドナルド・トランプ大統領がこの2か月余り、イランとの交渉妥結が近いと数十回にわたって主張したものの、実際の成果は確認されていないと、米CNNが9日(現地時間)に報じた。
CNNは、米国とイランの戦争が始まって以降、トランプ大統領がソーシャルメディアへの投稿や公開発言、メディアのインタビューなどで、交渉の進展や合意が間近だと言及した事例を集計した結果、少なくとも37回に達したと伝えた。しかし、現時点で双方が最終合意に至ったという公式発表は出ていない。
トランプ大統領は3月23日、エアフォースワンの前で記者団に対し、「ほぼすべての合意点に達した」と主張した。ただ、当時のイラン側は交渉そのものが進んでいるという事実を否定している。その後も同大統領は「イランは交渉を非常に望んでいる」、「交渉を懇願している」といった趣旨の発言を繰り返し、楽観的な見方を示し続けた。
「すべてに同意した」と断言も、2か月以上進展なし
4月に入っても、トランプ大統領は交渉が最終段階に入ったと繰り返し強調した。4月7日には「交渉はかなり進展しており、最終合意まであと2週間ほどだ」と述べ、同月15日にも「交渉はほぼ最終段階にある」と語った。
特に4月17日には、「イランはすべてに同意した」、「1~2日以内に交渉がまとまる」、「大きな隔たりはほとんどない」と、1日のうちに発言を相次いで出し、期待感を高めている。さらに4月20日には、自身のソーシャルメディアに「比較的近いうちにすべてが実現する」と書き込んだ。
しかし、交渉は予想に反して進展しなかった。トランプ大統領は5月18日、「ほぼ合意に達したと思った時点があったが、結局は白紙になった」と認める一方、「今回は少し違う」と主張した。その後も同大統領は「最終確定だけが残っている」、「非常に良い合意に近づいている」、「最終合意に非常に近い」といった発言を続けている。
CNN「妄想か希望的観測か」 交渉の先行きにはなお疑問
CNNは、トランプ大統領が繰り返してきた楽観論と実際の交渉状況の間には、かなりの乖離があると指摘した。同局は「トランプ大統領が実際の交渉状況を正確に反映しているのかは不明だ」としたうえで、「イランとの合意が近いという主張を、もはや額面どおりに受け取るのは難しい」と評価した。
CNNは、トランプ大統領が金融市場の安定を意識していたか、交渉成功への期待を公に示していた可能性があるとも分析した。そのうえで、「妄想に陥っているのか、市場を安定させようとしているのか、あるいは自分が望む結果を期待しているのかもしれない」と皮肉った。
一方、米ニュースサイトのアクシオスは、双方が停戦延長やホルムズ海峡の再開放、イランの石油輸出容認、濃縮ウランの処理、今後のウラン濃縮制限などを含む草案について協議してきたと伝えた。ただし、トランプ大統領がウラン希釈の期限や凍結資金の解除規模をめぐって修正を求めた一方、イラン側は制裁解除と凍結資産の返還を交渉条件に掲げており、最終妥結までにはなお難題が残されているとされる。















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