
中国の習近平国家主席の訪朝を機に行われた北朝鮮の金正恩総書記との首脳会談で、「朝鮮半島の非核化」という表現が姿を消した。
これまで中国が堅持してきた非核化原則の優先順位が低下し、北朝鮮の核保有を事実上黙認した上で戦略的協力を強化する方向へと潮目が大きく変わったとの分析が9日に出された。
朝鮮労働党機関紙である労働新聞と中国国営メディアによると、両首脳は政治や経済、軍事分野における全面的な協力拡大を宣言した。
しかし、2019年の習主席訪朝時には非核化問題の重要性が強調されたのとは対照的に、今回発表された会談結果では関連する言及が全面的に姿を消した。
習主席は寄稿文で、「覇権主義と強権政治に反対しなければならない」と述べ、米国を念頭に置いた共同対応の意思を示した。

北朝鮮は習主席の訪朝直前、核保有国としての地位を改めて強調し、自らの立場を明確にした。北朝鮮の金与正労働党副部長は7日、「核保有国としての地位は絶対に後退しない一線だ」と主張した。また、金総書記は習主席の訪朝前後にウラン濃縮施設や弾道ミサイル生産施設を相次いで視察し、中国側の容認を引き出そうとする意図をにじませた。
中国はこれまで国連安全保障理事会の常任理事国として対北朝鮮制裁に参加し、非核化原則を堅持してきた。
しかし、米中戦略競争が激化する中で、中国の優先事項は非核化から北朝鮮との「戦略的協力の維持」へと移りつつある。
専門家らは、中国が北朝鮮の核保有を既成事実として受け入れ、台湾海峡問題など地域における主導権確保のため、北朝鮮を戦略的資産として活用しようとしていると分析している。
一部では、今回の軍事協力への言及は、北朝鮮とロシアの接近を牽制する中国側の思惑を反映したものだとの見方も出ている。














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