
台湾軍は10日、中国による軍事攻撃を想定した演習の一環として、発射後に速やかに移動する(シュート・アンド・スクート)戦術を用い、中国に向けてロケットを発射した。
米国が供与した高機動ロケット砲システム・HIMARSはこれまでにも試験発射が行われていたが、台湾と中国を隔てる台湾海峡に向けて実弾を発射する訓練が行われたのは今回が初めてとなる。
台湾陸軍のワン・ミンフイ兵長は「現在の敵の脅威に対応し、台湾を守るという強い決意のもと、HIMARS訓練を継続していく」と述べた。
台湾軍によると、今回の訓練では射程の短いロケット弾を使用したとし、ロケット弾は海岸から遠く離れた地点まで飛行せず台湾海峡上に着弾したという。
中国は台湾を自国領の一部と位置付け、将来的に統一を実現すべきだと主張している。中国軍はほぼ毎日のように台湾周辺の空域や海域へ艦船や航空機を派遣しているほか、近年は台湾周辺で大規模な軍事演習を繰り返している。
米国は台湾を国家として認めていないが、武力による台湾の地位変更には反対しており、台湾にとって最大の武器供給国となっている。
HIMARSはトラック搭載型のロケット発射システムで、隠れた場所からミサイルを発射した後、速やかに別の地点へ移動するシュート・アンド・スクート戦術を特徴としている。
今回の発射訓練は中国と向かい合う台湾西部沿岸で実施された。訓練は2日目を迎え、155ミリ榴弾砲による射撃も行われた。
演習は中国軍による侵攻への対応を想定し、迅速な展開能力と精密打撃能力を検証する目的で実施されたという。
HIMARSは今回の演習の核心となった。発射命令を受けた後、車両は発射地点へ移動し、3分以内に閃光とともにロケット弾を発射した。その後すぐに移動し射撃及び機動性を示した。
米国は昨年12月、大規模な武器売却の一環として台湾にHIMARSを82基追加供与する計画を発表した。しかし、先月にドナルド・トランプ米大統領が北京で中国の習近平国家主席と会談した後、この案件は保留状態になったとみられている。













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