
米国のドナルド・トランプ大統領は10日(現地時間)、消費者物価指数(CPI)が3年ぶりの最高値を記録したことについて、「インフレが好きだ(I love the inflation)」と述べた。
米経済専門局CNBCによると、トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスの執務室で記者団と面会し、米労働省が発表した年間物価上昇率の数値に懸念はあるかと問われ、こう答えたという。
先に発表されたCPIによると、米国の年間物価上昇率は4.2%と集計され、3年ぶりの最高水準を記録した。ただ、食品とエネルギーを除いたコア物価上昇率は年率2.9%で、エコノミストの予想と一致している。
トランプ大統領は、米国とイランの戦争が終結すれば、インフレは大幅に低下するとの見通しを示した。
トランプ大統領は「今回の数字は素晴らしかった。私が本当に好きなものが何か分かるか。私はインフレが好きだ」と述べ、「なぜか分かるか。今なら言えるが、われわれは数百万バレルの原油を動かしているからだ」と語った。
続けて「誰もこのことを知らない。今この瞬間まで、イランでさえ知らなかった」とし、「数日前の深夜、灯火を消していた船舶22隻を処理した。船にはレーダーもなく、われわれはそれらを完全に無力化した」と主張している。
そのうえで「それが原油価格が1バレル当たり85ドル(約1万3,600円)水準にとどまっている理由だ」と述べ、「この作戦を公開すれば台無しになると思い、これまで明らかにしなかった。しかし、数百万バレルの原油が市場に供給されていたため、原油価格は1バレル当たり250ドル(約4万100円)ではなく、85〜90ドル(約1万3,600〜1万4,400円)水準にとどまることができた」と強調した。
ただ、トランプ大統領が言及した「原油と船舶を排除している(taking out)」という表現が正確に何を意味するのか、またそれが消費者物価とどう関係するのかは、すぐには明確に説明されなかった。CNBCは、ホワイトハウスと米エネルギー省に関連コメントを求めたと伝えている。
トランプ大統領の今回の発言は、物価上昇に対する有権者の懸念が11月の中間選挙で共和党の上下両院での多数派維持に悪影響を及ぼしかねないとの不安が、党内で強まるなかで出たものだ。
トランプ大統領は5月にも、イラン戦争に関連して「米国民の財政状況について考えていない」と発言し、物議を醸した。当時、トランプ大統領は、イランに核兵器を保有させないことが自らの最優先課題だと説明していた。
トランプ大統領の「インフレが好きだ」という発言の映像は、ソーシャルメディアで急速に拡散した。イリノイ州のJ・B・プリツカー知事はXに「人々は家族を養う余裕すらない。あなたたちの苦しみは、彼にとって冗談の種でしかない」と投稿し、批判した。
米民主党のアンディ・キム連邦上院議員(ニュージャージー州選出)は該当映像を共有し、「『インフレが好きだ』ドナルド・トランプ」と記した。米民主党のジョン・クーパー戦略家も「X(旧ツイッター)」で「選挙広告の文句は自然に出来上がる」と評している。
批判が相次ぐと、トランプ大統領はメディアを通じ、発言の意味が歪曲されたと釈明した。
トランプ大統領は発言直後、ニューヨーク・ポストとの電話インタビューで、インフレそのものを好むという意味ではなく、物価上昇率が予想より高くない点を肯定的に評価したものだと説明している。
トランプ大統領は「数字は驚くほど低くなるだろう」とし、「戦争中にもかかわらず、インフレの数字が予想よりはるかに低いことを示しているからだ」と語った。続けて「戦争が終われば、インフレの数字は戦争勃発前よりもさらに低くなる」と述べた。
また、マサチューセッツ州選出の民主党のエド・マーキー連邦上院議員らが「この政権は労働者階級を気にかけていない」と批判したことについては、「彼らは本当にひどい」と反論した。
トランプ大統領は「私は、戦争が終わればインフレの数字が非常に低くなると言っただけだ」とし、「数字は大きく下がる。私が言ったのはまさにそのことだ」と強調している。
さらに「私はいつも文脈から切り離されて解釈される」と述べ、「戦争が終われば、インフレの数字は非常に低くなる。すでにかなり低い水準だが、さらに下がるだろう」と語った。
そのうえで「エネルギー価格が物価をやや押し上げているのは事実だが、それはわれわれがイランの核兵器保有を阻止しなければならないからだ」と付け加えている。
4.2%がピークになるのかとの質問に対し、トランプ大統領は「そう思う。米国のジョー・バイデン前大統領の時代の物価の数字ははるかに高かった。歴史上最高値だった」と主張した。















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