
米国のドナルド・トランプ大統領が地元ニューヨークを訪れ、NBA(米プロバスケットボール)のファイナルを直接観戦したが、激しいブーイングを受けた。スポーツを利用したトランプ大統領の「政治マーケティング」にもかかわらず、米最大都市ニューヨークの有権者の反応は冷ややかだったとの見方が出ている。
トランプ大統領は8日(現地時間)、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンを訪れ、ニューヨーク・ニックスとサンアントニオ・スパーズのNBAファイナルの第3戦を、スイートルームから観戦した。米国の歴代の大統領の中で、NBAファイナルを現地で観戦した現役の大統領はトランプ大統領が初めてで、話題を呼んだ。試合開始の前に米国の国歌が演奏される中、トランプ大統領が敬礼する姿が大型スクリーンに映し出されると、観客席から激しいブーイングが起こった。トランプ大統領はこの日、孫娘のカイ氏や、ダグ・バーガム内務長官をはじめとする側近、ニューヨーク・ニックスのオーナーであるジェームズ・ドーラン氏らとともに試合を観戦した。
ニューヨーク・クイーンズ出身のトランプ大統領は、マンハッタンの不動産開発業者として成功した。普段から自身を誇り高きニューヨーカーと呼び、ニューヨークへの愛着を示していた。しかし、民主党が強い地域であるニューヨークでは反トランプの感情が強く、会場を訪れた大統領を歓迎しなかった。ニューヨークでのトランプ大統領の支持率は30%前後で、全国の平均を下回っており、2024年の大統領選挙でのマンハッタンでの得票率は、わずか17%だった。

地元ニューヨークにとって、お祭りのような盛り上がりを見せたこの日の試合で、トランプ大統領の観戦により警備が強化されたことも、ブーイングが起きた背景の一つとみられる。観客は、警備上の検査のため、バッグを持たず、少なくとも2時間前に到着するよう案内され、検査を終えた後も、入場のために長い列に並ばなければならなかった。一部の市民は、トランプ大統領の車列が会場に向かう道沿いに立ち「誰もあなたを望んでいない」などのプラカードを掲げた。
トランプ大統領はこれまで、アメリカンフットボールのNFLやプロゴルフのPGAツアーなど、大規模なスポーツイベントに出席し、大衆の注目を集めてきた。そのため、この日の試合の観戦についても、さまざまな政治的な解釈がなされた。NBAは米国の主要なスポーツ団体の中で革新的な傾向が強いうえ、黒人が中心となったバスケットボールの試合を観戦する姿を見せることで、新たなイメージの構築に乗り出したとの見方もある。政治史学者のマシュー・ダレク氏はUSAトゥデイのインタビューで「トランプ大統領が敵地に乗り込むようなものだ」と評し、野党色の強い都市でのスポーツ観戦に臨む意義を指摘した。













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