
ドナルド・トランプ米大統領は11日(現地時間)、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「米国は今夜、イランに対して非常に強力な攻撃を行う」と投稿し、対イラン攻撃を3日連続で実施する可能性を示した。
さらに「近い将来、我々はハールク島やその他の石油関連インフラを掌握し、イランの石油・ガス市場を完全に支配することになる」と主張した。
これに先立ちトランプ大統領は10日、イランに向けてトマホーク巡航ミサイル49発を発射したと明らかにしていた。また、フォックス・ニュースのインタビューでこれを「残忍で暴力的な攻撃」と表現し、空爆の実施を自ら認めた。
また、イランが米国の提案した合意案に署名しない場合「明日完全に打ちのめす」と警告した。停戦に向けた覚書(MOU)締結を巡る協議が進展していないことへの不満を強め、イランを圧迫しているとの見方が出ている。
イランも同日、バーレーンやクウェートなど中東地域にある米軍基地18カ所を攻撃したと主張し反論した。さらにホルムズ海峡を全面封鎖し、タンカーや商船を含む全ての船舶の航行を阻止すると表明した。
米国とイランの武力衝突続く中、4月8日から続いていた停戦が崩壊するのではないかとの懸念も強まっている。
米、イランの経済インフラ攻撃も示唆
米軍による10日の空爆は8日にホルムズ海峡付近で米陸軍のAH-64アパッチ攻撃ヘリコプターが撃墜されたことへの報復措置の延長線上にあるとみられる。
特に、9日に米軍が実施した最初の報復攻撃後もイランがバーレーン駐留の米海軍第5艦隊を標的にドローン攻撃を実施したことから、トランプ政権が軍事的圧力をさらに強めたとの分析が出ている。
中東地域を管轄する米中央軍は同日、「X(旧ツイッター)」で「イラン各地の軍事監視能力や通信システム、防空施設などを標的に攻撃を実施した」と発表した。
また「米海兵隊、空軍、海軍が精密誘導兵器を用いて、米軍と国際商船に脅威を与える目標を攻撃した」と明らかにし、今回の作戦は「自衛権に基づく措置」だと強調した。
トランプ大統領は同日、ホワイトハウスで記者団から「イランの発電所や橋への攻撃も検討しているのか」と問われ「その可能性はある」と回答した。
さらに11日には、イランの原油輸出の約90%を担うハールク島の掌握に言及した。これは軍事施設だけでなく、イラン経済を支える重要インフラも攻撃対象となり得ることを示唆した発言と受け止められている。
米国は3月にもハールク島の軍事施設を攻撃しており、イランへの圧力を強めていた。しかし、ハールク島の掌握には地上部隊の投入が必要であり、米軍側の被害拡大も避けられないとの指摘が出ている。
米政治メディアのアクシオスは政権関係者の話として、トランプ大統領が現在「大規模だが短期間で終了する軍事作戦」を検討していると報じた。
膠着状態に陥っているイランとの停戦協議を打開するため、長期戦の負担は避けながらも圧力を強める選択肢を模索しているという。
米国、イランの石油インフラ攻撃も視野に
トランプ大統領は7日と8日にイランとイスラエルが相互に本土攻撃を行い緊張が高まった際「直ちに発砲を中止せよ」と両国に自制を求めていた。
また、7日のフォックス・ニュースのインタビューでは、イランとの停戦協議が早ければ8日、遅くとも10日頃には妥結する可能性があるとの見通しも示していた。
しかし、その後も協議に目立った進展が見られなかったことから、外交交渉だけでは覚書締結が難しいと判断し、再び強硬姿勢へ傾いた可能性がある。
トランプ大統領は10日「イランは時間稼ぎを続けている。何をしているのか全く分からない」と述べ、交渉停滞への苛立ちをあらわにしていた。
米国務省で政治・軍事担当次官補を務めたマーク・キミット氏は同日、カタールのアルジャジーラに対し、最近の対イラン空爆はイラン側の挑発への対応というよりも、外交交渉の停滞に対する不満が背景にある可能性が高いと指摘した。
アクシオスも複数の米政府関係者の話として「トランプ大統領はここ約2週間、イランが米国の最新提案に明確な回答を示していないことに強い不満を募らせていた」と報じた。
そのため、軍事的圧力を強化することでイランから譲歩を引き出そうとしているとの見方が広がっている。

















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