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「イランはもはや戦争を恐れていない」、6週間の抗戦で強硬姿勢

竹内智子 アクセス  

イラク戦争のトラウマ脱却か
6週間の抗戦で自信強める

低強度衝突の危険な賭け継続

米軍攻撃を交渉材料と認識

「自信と切迫感の間」と分析

エコノミストは11日(現地時間)、「かつて武力行使に慎重だったイランがアメリカ・イスラエルとの低強度衝突を甘受し、危険な賭けに出た」と評価した。

引用:AFP通信
引用:AFP通信

これまでイランが武力行使を控えてきた背景には、戦争の痛ましい記憶がある。イランは1980年に始まったイラン・イラク戦争で、イラクの侵攻によって多大な代償を払った。1988年に終結したこの戦争では、イラクは化学兵器まで使用し、イランでは数十万人が命を落としたり行方不明になったと推定される。

この経験を経たイランの指導部、特に戦争を経験した世代は、紛争を国境外に押し出すことに注力してきた。その代わりにレバノンの武装勢力ヒズボラなどのアラブ民兵を育成し、直接衝突を避けながら中東全域に影響力を及ぼす戦略を選択した。

状況が一変したのは今年2月28日だ。アメリカとイスラエルはイランの核開発阻止と政権交代を掲げてイラン各地への奇襲攻撃を敢行し、この攻撃で最高指導者アリ・ハメネイ師をはじめとするイランの首脳部が多数命を落とした。しかしイランは6週間の戦争を耐え抜き、新たに権力を掌握した現指導部は過去とは明らかに異なる姿勢を見せている。

エコノミストは現イラン指導部がアメリカとイスラエルという二国との戦争を通じて一層自信を得たと分析した。ドナルド・トランプ米大統領が国内外で「不人気な」戦争を再開する意思がないと見て、湾岸地域の米軍に対する定期的な攻撃を「耐えられない危険」ではなく「有力な交渉材料」と見なし始めたという。

この自信は戦略的基調の変化につながった。最も顕著な例がレバノンだ。本来ヒズボラはイスラエルがイランを攻撃すればミサイルと特殊部隊でイスラエルを攻撃しイランを守る「盾」の役割だった。しかし今や逆にイランがヒズボラを守ろうとしている。自分を守ってくれるはずだった代理勢力を、逆に自分が守らなければならない立場になったのだ。

イランは、この変化を「抑止力」として掲げている。イランが直接関与することで、イスラエルの第三国への攻撃を防げるという考え方だ。しかしエコノミストは、これを希望的観測に近いと指摘した。抑止とは、相手に「得るものより失うものの方が大きい」と判断させ、行動を思いとどまらせることだ。しかし、最近の事態はむしろ逆の結果を示したとの指摘が出ている。

実際イランはイスラエルがベイルートを攻撃すれば報復すると警告したが、イスラエルはお構いなしにレバノンの首都を爆撃した。イランは弾道ミサイルで応じたが、大きな被害を与えることはできなかった。

引用:AFP通信
引用:AFP通信

停戦が完全に破綻するのを避けるために攻撃の規模を抑えた意図的な選択だったかもしれない。かし結果として、イスラエルによる反撃の方がより大きな打撃を与えたとの見方がある。軍事目標だけでなく、イランのエネルギー・産業基盤の核心である石油化学工場まで攻撃を受けたからだ。抑止に失敗しただけでなく、抑止しようとした相手よりも大きな被害を被ったことになる。

アメリカに対しては事態が若干好転している。イランはホルムズ海峡を封鎖し、湾岸諸国に数千発のミサイル・ドローンを撃ち込んで昨年4月に停戦を引き出した。その後は危険な綱渡りを続けている。トランプ大統領が追加で譲歩する決意を見せつつも、彼が外交自体を放棄するほどには押し込んでいない。

この綱渡りが、いかに危うい状況であるかは、最近数日間でそのまま露呈した。9日、イランはホルムズ海峡上空で米軍AH-64 アパッチを撃墜した。トランプ大統領はイランの防空網を爆撃して反撃し、イランは再びバーレーンとクウェートの米軍基地を攻撃した。トランプ大統領は翌日、ソーシャルメディアでイランが「交渉に時間をかけすぎた。代償を払わなければならない」と激しく非難し、その日の夜に追加攻撃を指示した。

報復の悪循環から抜け出せない状況が続いている。イランは膠着状態がアメリカにもコストを負わせることを示そうとしているが、ヘリコプター1機を失っただけではトランプ大統領の交渉態度を変えるには不十分だった。逆にもし操縦士が死亡していたなら、トランプ大統領が全面戦争再開に追い込まれた可能性もある。ほんの僅かな差で危機を回避したことになる。

引用:AFP通信
引用:AFP通信

このような状況でトランプ大統領はこの日、「イランと素晴らしい和解に達した」と再度主張した。イラン外務省は覚書の大部分が最終調整段階にあるとしながらも、アメリカの「過度な」要求が依然として障害になっていると明らかにした。2ヶ月以上停戦が概ね維持されているが、交渉は膠着状態が続いており、停戦合意違反も相次いでいる。

エコノミストはイランが新たに得た自信にもかかわらず、その能力には限界があると分析した。ホルムズ海峡はすでに封鎖されており、トランプ大統領は原油価格が1バレル当たり100ドル(約1万6,000円)を超えない限り大きく気にしない姿勢だからだ。

イランは停戦を維持する限り湾岸諸国を攻撃できず、イスラエルへのミサイル攻撃も抑止力としては不十分だ。結局、残された選択肢は多くない。エコノミストは「自信のように見えるものが切迫感に映るかもしれない」とし、「イランが危険を冒すのはより強くなったからではなく、失うものが少なくなったからだ」と評した。

竹内智子
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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