
米国とイランの和平合意の締結が伝えられる中、レバノンの首都ベイルートでは、イスラエルの空爆により親イラン武装組織ヒズボラの中核指揮官が死亡したとする報道が出ており、再び緊張が高まっている。
14日(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)の日刊紙であるボイス・オブ・エミレーツ(VOE)は複数の現地メディアの報道を引用し、イスラエル軍がレバノン・ベイルート南部郊外を狙って精密空爆を実施し、ヒズボラの高位指揮官アリ・アルハジ氏が死亡したと報じた。
現地メディアによると、今回の空爆はベイルート南部郊外の人口密集地域にある建物を直接標的としたものであり、この攻撃によりヒズボラ指揮官を含む多数の死傷者が出たという。
ベイルート南部郊外はここ数か月、イスラエルによる集中的な標的地域となっていた。
イスラエル当局は、この地域にあるヒズボラの主要拠点および軍事インフラを無力化するため、空爆を継続していると主張している。
しかし今回の攻撃は、民間人が密集する首都中心部近くまで含まれる敏感な地域で発生したとされており、今後の軍事衝突拡大への懸念が高まっている。
現時点でイスラエル軍とヒズボラの双方とも、今回の作戦とアリ・アルハジの死亡について公式な確認を行っていない。
イスラエル軍当局は今回の作戦について、承認・否定いずれの公式声明も発表しておらず、攻撃対象の詳細も明らかにしていない。ヒズボラ側もアリ・アルハジ氏の死亡説について具体的なコメントを避けており、被害規模や空爆の詳細については情報が錯綜している。
こうした中、イスラエルの有力紙であるエルサレム・ポストは、ヒズボラ指揮官アリ・ムサ・ダクドゥク氏がレバノン南部での空爆により死亡したと報じた。
イスラエル国防軍(IDF)は、ダクドゥク氏が昨年9月に死亡したヒズボラ元事務総長ハサン・ナスララ氏の護衛責任者や「ゴラン・テロリスト・ネットワーク」の創設指揮官など複数の重要な役職を務めていたと発表した。
同紙によると、ダクドゥク氏はレバノンとイスラエルの国境地域において、イスラエル軍および民間人に対するヒズボラの攻撃を指揮していたという。
またダクドゥク氏は2007年にイラク・バスラで英国特殊部隊SASに拘束され、5年間服役した後、2012年にイラク政府によって釈放された。
中東情勢の専門家らは、米・イラン間の和平合意が成立したにもかかわらず、イスラエルがヒズボラの中核指導部を狙った攻撃を行ったことが事実であれば、今後の合意の重大な障害となり得ると分析している。
ある軍事専門家は「有力指導者を標的とする行為は、相手側の強い反発を招くのは避けられない」とし、「今後数日のうちにヒズボラおよび親イラン勢力による大規模な報復攻撃が行われ、激しい武力衝突が再発する可能性が高い」と警告した。













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