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ウクライナが2,500km先の製油所攻撃、長距離打撃が新局面

有馬侑之介 アクセス  

引用:ファイアポイント
引用:ファイアポイント

ウクライナは戦線から約2,500㎞離れたロシア本土の製油所を長距離ドローン(無人機)で攻撃することに成功した。一部ではこれを受けてウクライナが長距離攻撃の新記録を更新したと報じている。

6日、ウクライナ軍は「戦線から約2,500㎞離れたシベリア南西部のオムスク製油所を攻撃した」とし、「当該施設は年間2,200万トン以上の原油を処理し、ロシア全体の精製能力の約10%を占める」と説明した。さらに「オムスク製油所はウクライナ軍が成功裏に攻撃したロシアの大型ガソリン生産施設11か所のうちの1つだ」と付け加えた。

引用:X(旧Twitter)
引用:X(旧Twitter)

ウクライナメディアのユナイテッド24は「業界の推算によれば、当該製油所はロシア最大規模で、シベリア連邦管区の自動車需要の半分以上を供給しているという」とし、「ここではガソリン、軽油、航空燃料およびその他の石油製品を生産し、ロシア軍が使用する燃料も含まれている」と説明した。

親ウクライナ派のオープン・ソース・インテリジェンス(OSINT)Telegramチャンネルである「Exilenova+」は「オムスク製油所に接近するウクライナのドローンを阻止するためにロシア軍が戦闘機の「Su-57・スホーイ」を出撃させたが、結局迎撃に失敗した」と主張したが、正確な根拠は公開していない。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、ウクライナは今年上半期の間にロシアの製油所を最低194回攻撃したという。特に5月には月間攻撃回数が最高記録を更新し、ロシア全土の燃料供給に支障をきたした。今回の攻撃はウクライナのドローンが数千㎞を飛んでロシアの重要なエネルギー施設を攻撃したという点で、さらに注目を集めた。

ウクライナの軍事専門メディアであるディフェンス・エクスプレスはこの日「長距離ドローンはロシアの防空網を避けて直線で飛行することが稀であることを考慮すると、実際の飛行経路は3,000㎞に迫った可能性がある」と分析した。続けて「これはウクライナがこれまでに実施した攻撃の中でも、最も長距離に及ぶ攻撃の1つになる可能性がある」と伝えた。同メディアは「ウクライナがロシアのオムスク製油所を攻撃し、2,500㎞以上の長距離攻撃の新記録を更新した」との見出しを付けて報じた。

ウクライナ軍は今回の攻撃に使用したドローンの情報を公開していないが、現地メディアは機体を改良し射程を延ばしたドローン「FP-1」が投入された可能性を示唆した。

引用:ファイアポイント
引用:ファイアポイント

ウクライナ防衛産業企業のファイアポイントが開発した長距離ドローンのFP-1は2024年から実戦配備されており、固定翼型の使い捨て攻撃ドローンだ。2気筒ガソリンエンジンを使用し、ロケットブースターを利用したレール式発射システムを採用している。現在まで確認されている最大航続距離は約1,600㎞だが、今回の攻撃では射程を延ばしたアップグレード版が使用されたと推測される。

ディフェンス・エクスプレスは「もしこの事実が確認されれば、これはアップグレードされたFP-1・ドローンの実戦デビューになり、ウクライナの長距離打撃作戦に新たな局面が到来したことを示唆する」と説明した。続けて「今回の攻撃による被害規模はまだ正確に把握されていないが、入手された情報によればウクライナのドローン2~7機が今回の攻撃に投入されたとされている」と付け加えた。

一方、今回攻撃を受けたオムスク製油所はロシアの10大製油所の中でウクライナのドローン攻撃の標的にならなかった唯一の2か所のうちの1つだ。もう1つはロシアのイルクーツク地域にあるアンガルスク石油化学会社だ。アンガルスク製油所は戦線から約4,450㎞離れた場所にあり、年間1,020万トンの処理能力を有している。

ウクライナによる相次ぐロシアの製油施設への攻撃は、ロシア全土で深刻な燃料不足を引き起こした。それに伴い、一部の農村地域では車両の代わりに馬を利用するケースが増えていると伝えられている。

引用:クレムリン(ロシア大統領府)
引用:クレムリン(ロシア大統領府)

ザ・モスクワ・タイムズはこの日「最近数週間の間、馬の需要が数倍に急増し、約1,000頭の馬が屠殺場行きを免れた」とし、「家畜飼育業者は過去、馬1頭を売るのに最大3か月待たなければならなかったが、現在は田舎の農家で1か月に7~8頭の馬を販売したり契約を結んだりしている」と伝えた。続けて「住民は主に農作業、草を食べさせること、険しい地形での移動など日常的な用途に馬を利用している」とし、「年齢や品種によって馬の価格は10万~20万ルーブル(約21万2,300円~42万4,700円)の間だ」と説明した。

農作業や険しい地形での移動に馬を使う場合、飼の費用や蹄の管理費、獣医の検診費など固定的な費用が発生する可能性があるが、それでも一部の農家では普段使用しているSUV車両に燃料を入れるよりも馬を飼う方が安いと考えていると伝えられている。

ユナイテッド24は「シベリア南東部のある地域では、ロシアの運転手が中国で車両に燃料を補充するために国境を越えている」とし、「地方当局は、ガソリンスタンドに数キロメートルに及ぶ長い列ができると地域の緊急警戒態勢を発令し、個人ごとの1日のガソリン販売量を15ℓに制限した」と伝えた。

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