
ロシアによる大規模空襲でウクライナの首都キーウの民間人被害が拡大するなか、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、北大西洋条約機構(NATO)に対し、パトリオットシステムと迎撃ミサイルの支援を改めて求める見通しだ。
英BBCは6日(現地時間)、ゼレンスキー大統領が7~8日にトルコのアンカラで開催されるNATO首脳会議で、ロシアの弾道ミサイル攻撃を防ぐための防空網支援を要請する計画だと報じた。
ロシアは最近1週間も経たないうちにキーウを2度大規模空襲した。ロシアのミサイルは住宅に落下し、50人以上の民間人が死亡した。
ウクライナは今回の空襲でロシアが発射したドローンのほとんどを阻止したが、弾道ミサイルは1発も迎撃できなかった。
弾道ミサイルは高高度まで上昇した後、時速数千キロで落下するため、比較的低空をゆっくり飛行するドローンよりも迎撃がはるかに難しい。ウクライナには、これを防ぐための米国製パトリオットシステムと迎撃ミサイルが十分にない
ゼレンスキー大統領は6日のビデオ演説で、「今なお、弾道ミサイルによるテロから人々を守るために必要な水準まで生産が拡大していないのは、到底受け入れがたい」と訴えた。
同氏は欧州同盟国が保有するパトリオット迎撃ミサイルをウクライナに提供すべきだと主張してきた。ミサイルが倉庫に眠ったままでは、今まさに危険にさらされているウクライナの民間人を守れない、という訴えだ。
ゼレンスキー大統領は「ロシアが弾道ミサイルに賭けているなら、平和を望む者は弾道ミサイル攻撃を防ぐ防御に賭けるべきだ」と述べた。
ただし、パトリオットシステムは世界的にも不足している。ロシアが弾道ミサイル攻撃をさらに拡大する場合、防空システムと迎撃ミサイルがどれだけ追加で必要かも不明だ。
このためゼレンスキー大統領は、NATOの支援を受けて、ウクライナが独自にパトリオット級の防空システムを生産する案にも言及している。
今回の会議は、ゼレンスキー大統領がドナルド・トランプ米大統領と会い、ウクライナ支援の必要性を直接説得する場にもなる見込みだ。
NATO事務総長マルク・ルッテ氏も、加盟国が「責任を果たすべきだ」とし、ウクライナが主権を防衛するために必要なものを確保するよう促した。
ウクライナは最近、ロシア本土を狙った長距離ドローン攻撃も強化している。精製施設や軍事施設が相次いで攻撃を受け、ロシアの一部地域では燃料不足や電力不足も発生している。

モスクワ市長のセルゲイ・ソビャーニン氏は、モスクワを狙ったウクライナのドローン430機のうち「大半」を防空網が迎撃したと明らかにした。BBCによると、ロシアのSNSには、ガソリンを求めて何時間も列を作る人々や、購入量の制限をめぐってトラブルになる様子を映した動画が相次いで投稿されているという。
ロシアはこれまで何年にもわたり、ウクライナの発電所など民間インフラへの攻撃を続けてきた。一方で最近は、ウクライナがロシアの製油施設を標的にしたドローン攻撃について、「テロ」だと非難している。
ウクライナは、サンクトペテルブルクの石油ターミナルやモスクワの製油施設を攻撃したのに続き、国境から2500キロ離れたシベリア・オムスクの製油所も標的にした。BBCは、ドローンが数時間にわたって探知されないまま飛行した点について、ロシアも広大な領土全体を守り切るのは難しいことを浮き彫りにしたと伝えている。
ウクライナは、ロシアが2014年に一方的に併合したクリミア半島にも、ほぼ連日攻撃を仕掛けている。軍需物資の輸送網や製油施設、発電所が相次いで打撃を受け、電力不足や燃料・食料不足が広がったため、ロシア側が任命した現地当局は非常事態を宣言した。
BBCによると、トランプ大統領は最近、ウクライナの反撃に比較的前向きな反応を示した一方、今週にはプーチン大統領とも90分間にわたり電話で協議し、ロシア側の戦争をめぐる言い分にも耳を傾けたという。













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