暗号通貨(仮想資産)市場が、予想を上回る長期的かつ強力な上昇相場を迎える可能性があるとの見通しが示された。

6日、「デイリーホドル」の報道によると、元ゴールドマン・サックス幹部でマクロ経済専門家のラウル・パル氏は、最近開催された「Suiベースキャンプ(Sui Basecamp)」イベントにおいて、暗号通貨市場がいわゆる「バナナゾーン」に突入したと分析した。
「バナナゾーン」とは、暗号資産のサイクルの中で最も急激な価格上昇が見られる区間を指す表現だ。
パル氏はこの見通しの根拠として、マクロ経済指標、テクニカル分析、そして投資家心理の3点を挙げた。
彼は「今こそコインを失わないように慎重に行動すべき時期であり、ウォレットのハッキング対策やレバレッジ取引の回避が重要だ」と強調した。
さらに「恐怖やFOMO(見逃すことへの恐怖)に流されることなく、堅実な投資戦略を保つべきだ」とアドバイスした。

さらに、現在の上昇相場が短期間に終息するとの見方に対しては、「価格が35%以上調整される場面も想定されるが、それが直ちにサイクルの終了を意味するわけではない」と指摘した。
「その局面では、誰もが『これで終わりなのか?』と疑問を抱くだろう。しかし、実際には相場はさらに続く可能性がある」と説明した。
パル氏の分析によれば、今回の市場サイクルは通常より長引く可能性があり、その背景には金利引き下げの遅れと高金利の継続による経済サイクルの遅延があると分析している。
こうした要因により市場の流動性が一段と高まり、結果として2026年第1四半期から第2四半期にかけて上昇相場が続く可能性があると予測した。
また、彼の分析はアメリカの中間選挙時期とも重なっており、ドナルド・トランプ大統領が中間選挙で優位に立つために、市場刺激策を講じる可能性も考慮されたと付け加えた。