リップル(Ripple)社の仮想通貨(暗号資産)XRPの価格が、一気に10ドル(約1,560円)を突破する可能性が指摘されている。

米証券取引委員会(SEC)が6月に予定しているXRP現物型上場投資信託(ETF)を承認した場合、ビットコイン(BTC)のETF承認時と同様、XRPにも力強い上昇トレンドが訪れると市場は見ている。
15日午後5時(日本時間)時点で、XRPは前日比5%以上下落した2.48ドル(約380円)前後で取引されているが、過去数カ月間にわたり形成されてきた強気継続型のブルフラッグ・パターンの上限に迫っている。
このパターンは一般的に上昇相場の継続を示すとされており、抵抗線を突破すればさらなる価格上昇が期待される。実際、昨年10月から今年1月13日にかけて、XRPは約518%上昇した。
同様の値動きが再び起きた場合、XRPは最大17ドル(約2,650円)に達する可能性があると専門家は予測している。
市場ではETF承認が現実味を帯びたことで、XRPが短期間で10ドルを突破するとの期待が高まっている。仮想通貨予測市場「ポリーマーケット」では、XRP ETFの承認確率が過去最高の80%に達しており、米ブルームバーグのアナリストも10月の締切前までに承認される可能性を「85%」と見ている。

XRP現物ETFが承認された場合に予想される資金流入規模にも関心が集まっている。過去にビットコイン(BTC)のETFが上場された直後の2カ月間には、64億ドル(約9,201億5,3600万円)の資金が流入し、BTC価格は約55%上昇した。このような傾向がXRPにも当てはまるとすれば、XRPの価格は短期間で3.90ドル(約610円)まで上昇する可能性がある。
仮想通貨メディア「コインゲイプ」などによると、JPモルガンはXRP現物ETFに最大80億ドル(約1兆2,500億円)の資金が流入すると予測している。これに時価総額倍率理論を適用すると、XRP価格は理論上15ドル(約2,300円)に達する可能性もあるという。
XRPが10ドル(約1,560円)に達した場合、リップル社の時価総額は5,890億ドル(約91兆8,000億円)に達し、イーサリアム(ETH)を抜いて時価総額で2位の仮想通貨となる可能性も出てくる。
ただし、いくつかのテクニカル指標は慎重な解釈を要する。週足RSI(相対力指数)は57で上昇傾向にあるが、ADX(平均方向性指数)は下降しており、トレンドの強さが低下していることを示唆している。これは短期的には抵抗線突破が容易ではない可能性を意味している。
専門家によると、現在の仮想通貨市場ではETFが価格上昇の鍵を握る触媒として機能しているという。以前、SECがリップル社との訴訟を終結させた後、XRP現物ETFに対する承認期待は一層高まっている。最近任命されたSECのポール・アトキンス委員長が仮想通貨に前向きな姿勢を見せていることも、XRP現物ETFの承認可能性を後押ししている。