
中国の超低価格ファッション電子商取引(EC)企業「SHEIN(シーイン)」が、広東省に大型物流拠点を構築していることが明らかになった。「日本経済新聞」が5日付で報じた。
報道によると、「SHEIN」は広東省肇慶に35億元(約770億円)を投入し、大規模物流センターを整備している。低価格製品の輸出で急成長した同社に対し、米国や欧州を中心に規制圧力が強まる中、物流の効率化とコスト削減を通じて成長モデルを維持する狙いがあるとみられる。
肇慶工業団地に建設中の物流センターは、2階建ての建物14棟で構成され、総建築面積は約60万㎡に達する。2026年上半期の稼働を目指しており、委託生産工場から集荷した商品を分類・包装して全世界に発送するグローバル・ハブ機能を担う。これまで外部の物流施設を賃借して運営していた同社にとって、初めて自社で設計開発した物流拠点となる。
「SHEIN」の中国国内における投資は物流にとどまらない。広東省政府関連メディアの「南方日報」は、同社が広州東部や仏山など省内の複数地域で、総額100億元(約2,200億円)以上の投資を進めていると報じた。
「SHEIN」の競争力の源泉は、AIを活用した「超少量・多品種生産」の高速サイクルにある。「国海証券」のレポートによれば、同社の最小生産単位は100着であり、「ZARA」の500着を大きく下回る。また、新商品発売の周期もわずか7日と極めて短い。
しかし、同社を取り巻く規制環境は急速に変化している。米国は2025年5月に中国製品に対する「免税点(デ・ミニミス)ルール」を事実上廃止し、欧州連合(EU)も2026年7月から少額小包への課税を開始する予定だ。日本においても、越境ECに対する課税制度の改編が進められている。
「SHEIN」は現在、香港証券取引所への上場申請を進めている。当初はニューヨーク証券取引所への上場を模索していたが、強制労働問題に関連する批判に直面し、方針転換を余儀なくされた経緯がある。今回の巨額投資は、強まる包囲網の中でサプライチェーンの透明性と効率性を高め、上場に向けた企業価値を証明する重要な試金石となる。
















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