
エマニュエル・マクロン仏大統領の妻、ブリジット・マクロン氏(72)が、フェミニスト活動家に対して激しい暴言を吐いていたことが明らかになり、物議を醸している。本人は謝罪したものの、「後悔はしていない」「私的な場での発言だった」と釈明し、さらなる批判を招いている。
16日(現地時間)、「AFP通信」や「フランス24」などによるとブリジット氏は前日、仏メディア「ブリュット」のインタビューで、「被害を訴える女性たちを傷つけたのであれば申し訳ない」と述べた。
問題の発端は7日、ブリジット氏が出席していた公演で起きた。不適切行為の疑惑が取り沙汰されていた俳優兼コメディアン、アリ・アビタン氏のスタンドアップコメディ公演が、フェミニスト活動家の抗議行動によって中断された。
公演後、舞台裏でアビタン氏と会話していたブリジット氏が、抗議に参加した活動家らを「汚い連中」と罵る様子が撮影され、翌日に映像が公開されると、SNS上で「#汚い連中」というハッシュタグがトレンド入りした。
オスカー受賞女優のマリオン・コティヤール氏をはじめとする著名俳優らがこのハッシュタグをSNSで使用したことで、論争は一気に拡大した。大統領夫人側は、発言は活動家に対する「急進的な抗議手法への批判」だったと説明したが、反発は収まらなかった。
約60のフェミニスト団体で構成される連帯組織「フェミニスト・ストライキ」は、公式な謝罪を求めている。
当日、公演を中断させた活動家らは、「加害者」と書かれたアビタン氏の仮面をかぶり、「アビタンは加害者だ」と叫んで抗議した。俳優でありコメディアンでもあるアビタン氏は、2021年に女性から強制的な不適切行為を受けたとして告発されていた。
しかし、捜査当局は2023年にこの事件を不起訴とし、控訴審も今年1月、この判断を維持している。ブリジット氏はインタビューで、自身の発言について「私的な会話だった」と位置づけたうえで、「後悔はできない」と一線を画した。
さらに、「私は大統領の妻である前に、一人の人間だ」と述べ「私的な場では、時に不適切な形で感情を表に出すこともある」と釈明し、発言の正当性を強調した。













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