
中国が黄海(韓国名・西海)の「韓中暫定措置水域(PMZ)」に無断設置した巨大構造物において、養殖サーモンの商業販売を開始したことが判明した。境界が確定していない海域での一方的な経済活動に対し、韓国国内では海洋権益の侵害や軍事転用への懸念が急速に高まっている。
李ビョンジン議員(共に民主党)らによると、中国側は深海養殖を名目に、2018年に「深藍(シェンラン)1号」、2024年に「深藍2号」を同水域内に設置。2022年には石油掘削装置に酷似した管理施設も配備した。中国の業者は昨年から「深海サーモン」として販売を開始しており、公式サイトでは「北緯35度の西海冷水帯にある養殖区域で生産」と、係争海域での実績を明言している。
韓国外交当局はこれまで、領有権確定前の構造物設置は国際法上の権利侵害にあたるとして抗議してきた。保守系与党「国民の力」は、「中国は養殖を隠れ蓑に紛争地域化を図っている」と批判。同構造物を「建設的な協議の対象」ではなく、対抗措置を通じた「即時撤去の対象」と位置づけるよう政府に求めている。
こうした中、今月中国を国賓訪問した李在明(イ・ジェミョン)大統領は7日、上海での記者会見で本件に言及した。李氏は「中国側は(構造物が)実体のないドローン等ではなく、実際の養殖場であると説明している」と述べ、中国側の主張に一定の理解を示しつつ、対立解消のために「共同水域の中間に正確な境界線を引くこと」を提案したことを明らかにした。
中韓首脳会談では、この西海構造物問題が主要な懸案として協議された。両首脳は、年内に海洋境界画定に向けた次官級会談を開催することで一致。10年以上進展のなかった境界線引き交渉が再開される見通しだが、中国側は「人口比例」による線引きを主張しており、韓国側の「中間線原則」との隔たりをどう埋めるかが今後の焦点となる。
















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